目標なんて、疲労と挫折の元
新年に「今年は○○しよう」「目標は○○」と新たな挑戦をする人は多いですが、僕はそういった目標は立てないほうがいいと思います。なぜならスタートダッシュで頑張りすぎて疲れてしまい、あっという間に息切れして挫折する人があまりに多いからです。そして、「挫折した」という結果だけが残ってしまう。
目標を立てて疲弊するぐらいなら、あえて「無理せず目標を立てない」という選択をしてほしいと思います。
私たちがこんなふうに新年の目標を立てるのは、子どもの頃から親や先生に「今年の目標は何ですか?」と聞かれてきた記憶があるからでしょう。それで当たり前になっているのかもしれません。
でも、あなたは去年の正月に立てた目標を覚えているでしょうか? 途中で挫折していたとしても、目標そのものを忘れてしまっていたとしても、その1年が満たされないものになったわけではないと思います。1年の目標というのは、それくらいの重さしかないものです。
特に正月はお祭りムードがあり、休み中で余裕もあります。そこで立てる目標は勢い任せで、実現性が低いものも多い。それでうまくいかず、疲労感や挫折感だけが残るぐらいなら、やはり立てないほうがいいのではないでしょうか。わざわざ自分を苦しめるようなことをする必要はありません。
どうせ立てるなら「休み」の目標を
ただ、どうしても目標を立てないと気がすまない人もいるでしょう。そういう人には「休み」の目標を立ててほしいです。新年の抱負が実現できない理由の一つに、「忙しいから」というのがあります。日常生活に忙殺されて目標どころじゃない。だからこそ休みをとることを目標にしてほしいのです。
休みの目標を立てるときのポイントは2つあります。一つ目は数字を入れることです。たとえば「実家に帰省しよう」なら、「実家に“年3回”帰省しよう」と数字をからめた目標を立てます。
2点目は、スケジュールにあらかじめ休みを組み込んでしまうこと。「今年は2回温泉旅行に行こう」が目標なら、5月のゴールデンウィーク、9月の連休、など、早めに行く予定をおさえてしまうのです。「時間ができたら」と後回しにしていると、なかなか休みは取れません。新年に休みの予定を入れて、それを実行することを目標にすると良いと思います。