最後は一人の老後生活になる可能性が高い

平均寿命を考えると、男性は81.64歳、女性は87.74歳です。女性の方が6年以上の差をつけて長生きです。女性は90歳まで生きるのが当たり前になってきました。ご夫婦の場合を考えると、最後は女性が一人暮らしになるという可能性がとても高いというのがわかります。

それでは一人暮らしの場合、どのくらいのお金が必要なのでしょうか。総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2019年」によると、高齢単身無職世帯の1カ月の支出は平均15万1800円です。月額約15万円、だとすると年間180万円の支出になります。もし、夫が亡くなった後6年間長生きをするとしたら、一人暮らしの費用は180万円×6年=1080万円のお金が必要です。

公園を歩いている年配の女性
写真=iStock.com/kohei_hara
※写真はイメージです

遺族厚生年金があっても、受給額は半分に!

「でも、遺族年金があるじゃないの! 夫が死んでも年金は減らないのでは?」

なんて、甘い考えをしていると、イタい目に遭うことになります。遺族年金の計算方法は、

①夫の厚生年金の4分の3
②夫の厚生年金と妻の厚生年金の半分ずつ
③妻の厚生年金

この3つのうちの最も高い金額が選ばれるのです。

ちょっとこの説明では、イメージができませんね。

具体的な例を出して、説明をしましょう。