「通勤時間(Q3)」では、アンハッピー管理職のボリュームゾーンが1時間程度であるのに対し、ハッピー管理職は30分程度。通勤時間だけで、ハッピー管理職とアンハッピー管理職に1日往復1時間の差があり、この差は、「スキルアップに割く時間」の差につながる。コロナ禍は人類にとって大きな打撃だが、女性の働き方を大きく変えるきっかけになったことは確か。テレワークならば通勤時間がそのまま自分の時間として使えるし、緊急事態宣言が発出され、長引く会議やムダな出張は削減された。

アンケート結果 Q3,Q4,Q5

しかし、「勤務の形態(Q4)」で「完全出社」の人が46.3%。反対に、「完全在宅」とテレワークを併用する「ときどき出社」と答えた人が合わせて48.5%。テレワークを利用できる環境にいる人とそうでない人は半々。テレワークの恩恵を受けることができない管理職は多いよう。もしくは、管理職は、ハンコを押すためだけに出社せざるをえないという状況もあるのかもしれない。

仕事にやりがいを感じるハッピー管理職

ハッピー管理職とアンハッピー管理職で大きく違いが現れたアンケート結果が「仕事のやりがい度(Q6)」。ハッピー管理職の8割が「やりがい度」6以上と答えたのに対し、アンハッピー管理職の8割が5以下と回答。「自身の成長度合い(Q7)」を感じているかたずねると、「仕事のやりがい」同様、対照的な結果に。ハッピー管理職の多くが「成長している」と感じている一方、アンハッピー管理職は、ハッピー管理職に比べ、「成長している」と感じていないのだ。成長の実感がわかなければ、管理職になって幸福度が下がったと感じても仕方がないことなのかもしれない。

アンケート結果 Q6,Q7
アンケート結果 Q8,Q9

幸福度を左右するのは心身メンテナンスの充実度

次に、WLBをチェック。「心身のメンテナンス時間は充実しているか(Q8)」を問うと、ハッピー管理職の6割が「とても充実している」「まあまあ充実している」と答えているのに対し、アンハッピー管理職の8割が「あまり充実していない」「充実していない」と回答。「平均就業時間(Q5)」を見ると、ハッピー・アンハッピー管理職ともにボリュームゾーンは9時間程度だが、「家事に割く時間(Q11)」は、ハッピー管理職のボリュームゾーンが1時間台であるのに対し、アンハッピー管理職は1時間未満。

アンケート結果 Q10,Q11,Q12

意外にも、ハッピー管理職のほうが毎日「家事に割く時間」が長いという結果に。それは、アンハッピー管理職の幸福度を感じられない理由が、家事に追われることではないことを意味する。