Q3. 新築物件と中古物件の価格差はどれくらい?

購入物件の平均価格(首都圏)

【日下部】現在はコロナ禍にもかかわらず、都心の新築価格はうなぎ上りです。理由は、①国の公示価格からもわかるように地価の高騰、②世界的にセメントや鋼材、木材などの資材の高騰、③建設業界の人手不足から人件費の高騰、のトリプルパンチ。表のデータによると新築マンションの平均購入価格は5000万円、今はさらに高騰して6000万円台もザラにあります。東京2020の選手村だった晴海のマンションは3LDK7000万円台が主流といわれています。

【小林】共働きだと住宅ローンを4000万円以上借りる人も多く、今の世帯年収が続くならよいですが、長期にわたって返済していけるのか心配ですね。

【日下部】新築は高すぎるので、中古物件に注目です!

【小林】表データから新築と中古の価格差はマンションで約1600万円、建売住宅で約750万円です。これだけローンが減ったら家計がだいぶラクになるでしょう。

【日下部】新築一辺倒ではいつまでたっても家は買えません。中古は安くてもよいから売りたいという売り主もいるので、人気の街や駅前でもよい物件がポンと出ることがあり、価格交渉にも応じてくれる可能性があります。

中古のメリットは、すでに建っているので現物が見られること。隣人やコミュニティの雰囲気もわかります。また、今のリノベーション技術は優れていて、自分好みの家に変えられるのもよいですね。デメリットは不動産会社へ仲介手数料を払う、リノベ費用や古い設備の取り換えなどがあること。物件購入後にどれくらい費用がかかるのか試算するのも大事です。

【小林】住宅ローン減税を使う条件の1つに耐震性があり、国は新耐震基準を満たした物件を買ってほしいため、あまりにも古い物件では住宅ローン減税が使えないことがあるので注意が必要です。

【日下部】中古に視野を広げると選択肢が増えますよ!

新築物件と中古物件のメリット・デメリットは?

構成=坂本君子

日下部 理絵(くさかべ・りえ)
住宅ジャーナリスト

第1回マンション管理士試験に合格。新築などマンショントレンドのほか、数多くの実務経験、調査から既存マンションの実態に精通する。著書に『マイホームは価値ある中古マンションを買いなさい!』(ダイヤモンド社)、『60歳からのマンション学』(講談社+α新書)など多数。

小林 義崇(こばやし・よしたか)
フリーライター

1981年福岡県生まれ。西南学院大学商学部卒業。2004年に東京国税局の国税専門官として採用され、以後、都内の税務署、東京国税局、東京国税不服審判所において、相続税の調査や所得税の確定申告対応、不服審査業務等に従事。2017年7月、東京国税局を退職し、フリーライターに転身。書籍や雑誌、ウェブメディアを中心とする精力的な執筆活動に加え、お金に関するセミナーを行っている。『すみません、金利ってなんですか?』『僕らを守るお金の教室』(ともにサンマーク出版)、『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)、『2050年のインド経済 急成長する巨大市場の現在地と未来図』(NEXTRAVELER BOOKS)ほか著書多数。