40代を超えても脳が若い人、老化がどんどん進む人がいる。その決定的違いとは? 「脳をダメにする根本原因があるんです」と言うのは「脳の学校」代表の加藤俊徳氏だ。セブン‐イレブン限定書籍『45歳から頭が良くなる脳の強化書』からその驚きの仕組みを特別公開する——。(第3回/全3回)

※本稿は、加藤俊徳『45歳から頭が良くなる脳の強化書』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

「スマホ脳」が脳力をダメにする理由

現代人は日常的にスマホを使い、SNS経由でコミュニケーションをとっています。常に小さい画面で文字や画像を見続けているわけです。

テレビの良さというのは、実は画面が大きいことなのです。画面が大きければ大きいほど脳にはいいと思います。大画面テレビを見るときには、映画館の大スクリーンで映像を見るときのように、眼球を上下左右に動かします。

ところがスマホは画面が小さい。目を開けているだけで、自分で眼球を動かして情報を取らなくても済んでしまいます。

また、スマホのSNSを使ったやりとりでは、電話など音声のみのコミュニケーションにも馴染なじみがありません。結果として現代人は、「視覚系脳番地」だけでなく、コミュニケーションの出発点としての「聴覚系脳番地」をも使っていないことになるのです。

教室にいる先生と生徒
写真=iStock.com/Dusan Stankovic
※写真はイメージです

人間の可能性を拓く「脳番地」という考え方

ちなみに「脳番地」というのは、私が提唱している考え方で、図のように人間の脳を、同じ働きをする神経細胞集団ごとに分類して捉える考え方です(詳しくは『45歳から頭が良くなる脳の強化書』参照)。

出典=加藤俊徳『45歳から頭が良くなる脳の強化書』(プレジデント社)
出典=加藤俊徳『45歳から頭が良くなる脳の強化書』(プレジデント社)

中でも主な脳番地には、「①思考系脳番地」「②伝達系脳番地」「③運動系脳番地」「④感情系脳番地」「⑤理解系脳番地」「⑥聴覚系脳番地」「⑦視覚系脳番地」「⑧記憶系脳番地」の8つがあります。