※本稿は、加藤俊徳『45歳から頭が良くなる脳の強化書』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。
「スマホ脳」が脳力をダメにする理由
現代人は日常的にスマホを使い、SNS経由でコミュニケーションをとっています。常に小さい画面で文字や画像を見続けているわけです。
テレビの良さというのは、実は画面が大きいことなのです。画面が大きければ大きいほど脳にはいいと思います。大画面テレビを見るときには、映画館の大スクリーンで映像を見るときのように、眼球を上下左右に動かします。
ところがスマホは画面が小さい。目を開けているだけで、自分で眼球を動かして情報を取らなくても済んでしまいます。
また、スマホのSNSを使ったやりとりでは、電話など音声のみのコミュニケーションにも馴染みがありません。結果として現代人は、「視覚系脳番地」だけでなく、コミュニケーションの出発点としての「聴覚系脳番地」をも使っていないことになるのです。
人間の可能性を拓く「脳番地」という考え方
ちなみに「脳番地」というのは、私が提唱している考え方で、図のように人間の脳を、同じ働きをする神経細胞集団ごとに分類して捉える考え方です(詳しくは『45歳から頭が良くなる脳の強化書』参照)。
中でも主な脳番地には、「①思考系脳番地」「②伝達系脳番地」「③運動系脳番地」「④感情系脳番地」「⑤理解系脳番地」「⑥聴覚系脳番地」「⑦視覚系脳番地」「⑧記憶系脳番地」の8つがあります。