「年金額早見表」で自分の年金額のイメージを持つ
65歳から受け取る年金額をイメージできるよう、平均年収と厚生年金加入期間から試算した「年金額早見表」を作ってみた(図表1)。
図表1の「加入期間」は厚生年金の加入期間で、「平均年収」は厚生年金に加入して働いていたときの平均年収(額面)のこと。厚生年金加入期間を「38年間」「20年間」「10年間」とし、「平均年収」別に年金額を簡易試算した。22歳で社会人となり(厚生年金に加入し)、退職等で厚生年金に加入していない期間は、国民年金に60歳まで加入する前提としている。
早見表上部の「厚生年金加入期間38年」で「平均年収600万~800万円」の場合、年金額は201万~243万円。これは大企業勤務の男性の年金額のイメージで、このゾーンに該当する女性は残念ながら少ない。
平均年収400万円で38年勤務なら年金額は160万円
女性の場合は、総合職でも勤務期間中の平均年収は500万円以下のことが多く、前述のように加入期間も短い人もいるので「20年」と「10年」も試算してみた。
たとえば、平均年収が400万円で38年間会社員として働いた場合、年金額の目安は160万円。20代のころの年収が300万円台で、50代のときは500万円台のイメージだ。38年間、がんばって働いても、年金額は多いとはいえない。
厚生年金の加入期間が短くなるほど、年金額が少ないことが一目瞭然だ。ちょっと悲しくなる。
もう少し正確に年金額を知りたい人は、日本年金機構から誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」を参考にしよう。50歳以上になると、「60歳まで今の年収で働いたものとして、65歳から受け取れる金額」が明示される。
50歳未満の人は、日本年金機構の「ねんきんネット」で年金見込み額試算ができるようになっている。