子どものいる女性の幸福度は低い
世の中には「もしかすると」とうすうす気づいているけれど、直視したくない事実というものがあります。
子どもを持つことが女性の幸せに及ぼす影響もその1つではないでしょうか。
図表1は、日本の既婚女性の子どもの有無と幸せの関係を示していますが、この図はシンプルな1つのメッセージを示しています。
それは、「日本では、子どものいる女性の方が幸せの度合いが低くなる」ということです。
なお、図表1では幸せの指標として、生活満足度を用いています。生活満足度とは、生活全般の満足度を5段階で計測したものであり、幸福度と並び、幸せの指標として多くの学術的研究で使われているものです。
図表1の結果は、日本の女性を取り巻くさまざまな環境が反映されたものだと考えられます。詳しくは以前の記事をご参照ください(「子どものいる女性のほうが、幸福度が低い」少子化が加速するシンプルな理由)。
しかし、ここで注意したいのは、「子どものいる・いないだけで、本当に子どもが女性の幸せに及ぼす影響を適切に判断できているのか」という点です。
ここでは「もう1つの重要な要因」が抜けて落ちています。