拓殖大学の佐藤一磨さんの研究で、子どもの人数と女性の幸福度の関係が明らかになりました。佐藤さんは「『二人は欲しい』『できれば三人目も欲しい』と望む女性がいる中、実際に出産してみると生活全般の満足度が下がってしまう。これが日本の女性が直面する厳しい現実です」と指摘します――。
子どもがリビングで寝転ぶ
写真=iStock.com/maroke
※写真はイメージです

子どものいる女性の幸福度は低い

世の中には「もしかすると」とうすうす気づいているけれど、直視したくない事実というものがあります。

子どもを持つことが女性の幸せに及ぼす影響もその1つではないでしょうか。

図表1は、日本の既婚女性の子どもの有無と幸せの関係を示していますが、この図はシンプルな1つのメッセージを示しています。

子どもの有無と既婚女性の生活満足度

それは、「日本では、子どものいる女性の方が幸せの度合いが低くなる」ということです。

なお、図表1では幸せの指標として、生活満足度を用いています。生活満足度とは、生活全般の満足度を5段階で計測したものであり、幸福度と並び、幸せの指標として多くの学術的研究で使われているものです。

図表1の結果は、日本の女性を取り巻くさまざまな環境が反映されたものだと考えられます。詳しくは以前の記事をご参照ください(「子どものいる女性のほうが、幸福度が低い」少子化が加速するシンプルな理由)。

しかし、ここで注意したいのは、「子どものいる・いないだけで、本当に子どもが女性の幸せに及ぼす影響を適切に判断できているのか」という点です。

ここでは「もう1つの重要な要因」が抜けて落ちています。