大事なお金に旅をさせるという発想
第一、お金を手元に置いていたのではいつまで経っても増えることはありません。ことわざで「かわいい子には旅をさせろ」と言いますが、大事なお金だからこそ、世の中に回して旅をさせることで成長して自分の元に戻ってきてくれるのです。また同じくことわざで「情けは人のためならず」と言います。これは誰かに何か良いことをしてあげるのはその人のためにしてあげたように見えても、それは結果的にめぐり巡って自分に良いことがもたらされるだろうということを言います。
私も先日刊行した自著『いつからでも始められる 一生お金で困らない人生の過ごしかた』はその印税を全て、コロナ禍でとてもつらい思いをしているシングルマザーを支援する団体に寄付しました。そのお金はすぐに自分の手元に戻ってくることはないけど、支援した子どもたちから感謝の言葉や写真が送られてくるのを見ると、本当にしあわせな気持ちになります。誰もが自分のできる範囲内で「寄付」というお金の使い方をやってみてはいかがでしょうか。きっとすてきな気持ちになれると思います。
1952年大阪府生まれ。オフィス・リベルタス創業者。大手証券会社で個人資産運用業務や企業年金制度のコンサルティングなどに従事。定年まで勤務し、2012年に独立後は、「サラリーマンが退職後、幸せな生活を送れるように支援する」という理念のもと、資産運用やライフプランニング、行動経済学に関する講演・研修・執筆活動を行った。日本証券アナリスト協会検定会員、行動経済学会会員。著書に『投資賢者の心理学』(日経ビジネス人文庫)、『定年男子 定年女子』(共著・日経BP)、『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』(東洋経済新報社)、『お金の賢い減らし方』(光文社新書)など多数。2024年1月没。