「周囲の変化」にどこまで適応すべきか

今は先行きが不透明な時代で、「この先どうなるんだろう」と不安に駆られている人がたくさんいます。

先日、こんな相談をされました。

「この前、社外の方2名と打ち合わせをしたら、二人ともノート代わりにiPad Proを使っていて、スマートウォッチを身に着けていたんです。私はノートとペンだし、アナログ時計だし。自分だけ新しい時代から取り残されそうで不安です……」

これに対して私は、「全然大丈夫ですよ」と答えました。要は、目的を達成すればいいので、ちゃんとメモをとれるならノートで十分ですし、時間を知るために時計をつけているなら、アナログで事足ります。

先のことより足元を見る

そもそも、自分から変化に適応していこうとしなくても、そちらが主流になれば人間は勝手に適応していきます。

高齢者の方がスマホを持つようになったのも、ガラケーが販売されなくなったからですよね。もし、ガラケーが今も流通していたら、わざわざ換えようとは思わないでしょう。変化するのはエネルギーがいるし、しんどいからです。

デジタルもそれと同じで、そちらが主流になればやらざるをえなくなるので、自然と適応していきます。だから、まだ選択肢があるのだったら、無理してエネルギーをつぎ込まなくていいのではないでしょうか。デジタルを使うことが目的ではないのですから。

自分のエネルギーは、自分の目的を最大化させるために使うのが一番です。

このようなことを相談者の方に伝えたら、「そうですね。そんなに先のことで不安にならなくても、足元だけ見ていればいいですよね」と、おっしゃっていました。

まさにその通りです。先を見すぎると、本当に見えないことだらけなので、どんどん不安になってしまいます。

だから、こういう風に状況が毎日変わっていくような時代においては、その場しのぎで毎日をつないでいく。そういう感覚でいいのです。

不安を消すためには、今を見るのが一番ラクですが、今だけを見ているわけにもいかないと思うので、とりあえず今日一日くらいで全然OKです。

今日一日を乗り越えれば、勝手に明日が来ます。

その明日を乗り切れば、また新しい明日が来ます。

「先が見えなくて不安」とは考えずに、一日一日、その場しのぎでいきましょう。