息子を、「母も惚れるいい男」に育てるにはどうしたらいいのか。脳科学・AI研究者の黒川伊保子さんは、息子を「エスコート上手な男」に育てるには、13歳までの母親との会話が重要と説く——。

※本稿は黒川伊保子『息子のトリセツ』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。

パラグライダー事故で北朝鮮に不時着した財閥の娘ユンと彼女を匿い愛してしまう北朝鮮の将校リ・ジョンヒョク。禁断の設定が話題のラブストーリー。
Netflixオリジナルシリーズ『愛の不時着』より
韓国・ソウルに住む、ファッション界有数の実業家、ユン・セリ(ソン・イェジン)は、パラグライダー事故で北朝鮮領土に不時着し、北朝鮮軍の将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)に出会う。禁断の設定が話題のラブストーリー。Netflixで独占配信中。

息子の「エスコート力」は母が育てるべし

男と生まれたからには、エスコートができなくては。

見守り、抱き上げ、ごはんを作り、喜びそうなことをさまざまに考えついては実行し、優しいことばを与え、軍服がかっこよくて、颯爽とバイクに乗って現れて、銃弾の盾になって守ってくれる、『愛の不時着』のリ・ジョンヒョクのように。

2020年に一大ブームを巻き起こした、このドラマ。実は、主人公のリ・ジョンヒョクが「うちの息子にそっくり」なので、言わずにはいられないのだ。

顔じゃない。そのエスコート力が、である。

主演男優のヒョンビンの演技がまたうまくて、完璧なエスコートを1ミリもキザに感じさせず、純朴な風情でやってのける。

純朴にして、パーフェクトなエスコート。「母も惚れるいい男」は、こうじゃなくっちゃね。

世界では、エスコート術は、母親が仕込むことになっている。

日本では、あまり教えない。

というわけで、エスコート力の育て方である。