オジサンたちの「でっち上げ大作戦」

次に多数報告されたのが、オジサンたちの「でっち上げ大作戦」。蹴落としたいライバルや、気に入らない同僚・部下の社内ネガティブキャンペーン展開に余念がない姿に、女性たちはあきれています!

ライバルを蹴落とすためにハラスメントでっち上げるオジサンたち

「マイナスロビー活動に躍起になっている」(京都・メーカー)や「目の上のタンコブのありもしない悪口を吹聴」(福岡・精密)したり、「『報告』という名の『密告』が横行。詳細であるほど高評価で、役職に近づく。報告することがない場合は、誇張やねつ造も」(東京・IT)など、やりたい放題! なかには「女性社員の評価をネガティブに報告」(東京・食品)するなど、そもそも女性社員を管理職に育てる気のない、差別的なオジサンが多数存在することも明らかに。これじゃあ、「指導的立場の女性を30%に」なんていう政府目標は、机上の空論にしかならないわね。

根も葉もないでっち上げを信じる役員もどうかと思うけれど、結局は、「出る杭は打たれる」「イエスマンしか出世しない」といった風土がまん延の様子。典型的といえるのが、社内派閥。「営業畑」「技術畑」などの業務派閥、さらに出身大学で構成される「学閥」などが多いけれど、どの派閥に所属するかで出世も左右されるから、その時々で派閥の勢力図を見極めて渡り歩くオジサンもいっぱい。「風見鶏」と言われても何のその。目標はいかに社内で上に上がるかだから、どう見られようとオジサンたちにはまったく関係ないのです。

「同大学出身、同営業所経験などの共通点で意気投合。でも、その派閥の上司が飛ばされたら、今まで悪口を言っていた別の派閥に潜り込み、前の上司はいかにできなかったか吹聴していた」(東京・流通)。これってドラマの世界でしょ……。さらに「部下に別派閥へのスパイ行為をさせる」(千葉・電機)、「親会社の出身派閥と、子会社の出身派閥のどちらともうまくやっていた直属上司が、さらにその上役から『おまえはどっち派なんだ!』と迫られていた」(埼玉・メーカー)など、派閥の仲良し人事で管理職を選抜する、男性特有の社内政治の構造を見た!という人も。

同じ大学出身ということで上層部にかわいがられる女性もいるけれど、なかには、「社長が交代したら、新社長と同じ大学出身のオジサンたちが突然出世。でも同じ大学出身でも女性には特に恩恵がない」(福岡・営業)と嘆く人も。また、「男性は上司に気に入られると出世できるが、女性はたとえ気に入られても、飲み会のお飾りになるだけ」(兵庫・金融)と、女性には社内政治が適用されにくいと感じる人も多いわね。