また、民間市場で売却や賃貸の需要がない可能性が高い場合に、信頼できる相談先を探しておくことが大事。実家のある自治体に空き家バンクがあるかも確認するとよい。
「最近は移住したい人が増えて、空き家の需要は増えていますから、活用できる可能性は十分にあると思いますよ」
空き家の活用に積極的な業者を地元の幼なじみに聞いてみるのもいい。
そのほか、マンションであれば、リースバック(普通借家契約など借り手が保護される契約タイプ)を利用する方法もある。自宅をいったん事業者に売却した後も、賃貸料を支払って自宅に住み続けることができる仕組み。親が亡くなれば、実家を業者に引き渡して契約が終了する。
専門業者が買い取ってリノベするケースも増加
一方、民間市場で需要のある一戸建て住宅の場合は、図のような選択肢や相談先が考えられる。リフォームなどで建物を活かせる場合には、「中古住宅として売る」「事業用として貸す」「地域貢献として貸す」などの選択肢があり、売却する場合には不動産会社や買い取り専門業者が相談先になる。最近は、空き家を買い取りリノベーションして売却する専門業者が増えているという。
貸す場合には、賃貸住宅のほか、シェアハウスや民泊にする方法なども。自治体が空き家を地域の交流サロンに活用するケースもあるので、自治体の空き家担当などに相談してみるのもいいだろう。建物の解体が必要な場合も、相談先はあまり変わらないが、解体費用を補助してくれる自治体もあるので情報収集が必要だ。