地域密着型でサステナビリティを推進
——他社のサステナブル活動と違うところはどういった点でしょうか?
【加藤さん】まずは地域密着型、という点です。弊社は47都道府県に拠点があるということで、それぞれの地元に根付いた活動をめざしています。その強みを生かして、都会には都会の、そして地方には地方の良さを尊重しながら、持続的な発展につながればと思っています。
【吉原さん】それに加え、弊社からの支援という一方通行で終わらないところです。地域の皆さんやさまざまな団体と弊社がパートナーシップを組むことで、お互いの素晴らしさを大切にしながら双方向でサポートし合う。SDGsでいうところの17に該当するでしょうか。
※SDGS 17=パートナーシップで目標を達成しよう
出典=国際連合広報センターHPより「国連が定めた17の目標の解説」
——今これを読んでいるPW読者が参加できるプログラムはありますか?
【加藤さん】どなたでもすぐに、ということであれば「ひろえば街が好きになる運動」はいかがでしょうか。2004年から続いている街の清掃活動なのですが、HPで開催場所をチェックして、当日受付を済ませるだけで参加可能です。
——Rethink PROJECTプロジェクトに関わることによって、ご自身の考え方に変化はありましたか?
【吉原さん】私はものごとをポジティブに捉えられるようになりました。たとえば、このコロナ禍によってネガティブな出来事はたしかに多かったのですが、いやが応でも当たり前のことを考え直す大きなきっかけをもらったことで、よりプロジェクトをブラッシュアップすることができました。チームが発足したときとプロジェクトがスタートしたときとは世の中はまるっきり変わっていましたから、自分自身も視点を大きく変えて、Rethink PROJECTとともに成長できている気がします。
【加藤さん】視点を変えるということは、言い換えれば相手の立場に立って考えてみる、ということ。今まで凝り固まっていた思い込みの枠が自然と外れて、自分にも人にもやさしい選択や提案ができるようになったと感じます。
——CMなどでもおなじみの御社のキャッチコピー「ひとのときを、想う」に通ずるものがありますね。
【加藤さん】そうなんです。昨今の大きな流れであるサステナブルですが、その基本となっている他人を思いやる気持ちは「ひとのときを、想う」というフレーズによって、社内ではずっと前から自然と根付いていた考え方であったように思います。同じようにRethinkの考えをそれぞれの地域の方に活用していただき、多くの人にとってよりよい環境をつくるお手伝いができたら……プロジェクトメンバーとして、こんなに嬉しいことはありません。
コロナ禍という大きな変化を目の当たりにし、これまで以上に発想の転換が求められる時代。JTの新しい取り組み「Rethink PROJECT」は、これからSDGsに取り組む多くの企業にとってひとつのお手本となるかもしれない。
写真=iStock.com
新ファッションウェブマガジン「LIV,」女性ファッション誌のフリーエディターをしながら執筆家としても活動、いくつかの連載を掛け持ちする。アメブロやnoteなどのブログでは、大人の女性に役立つファッション・仕事・サステナブル・ライフスタイル・独自の人生哲学を発信。