業種や職種で幅はあるが、「身だしなみのポイント」で確認しておこう。項目が11もあり細かいが、人は瞬間的に予想以上にディテールを感知しているもの。そうした情報の総体が自分のイメージをつくると思うと、手は抜けない。

身だしなみのポイント

見た目の印象の上に、笑顔や挨拶のタイミングなど、マナーを踏まえた立ち居振る舞い、興味を引く会話力、状況対応力などが加算され、相手の中にトータルな人物像が形成される。仕事の場面で出会う人との良好な関係のために、日々セルフチェックしておくことが肝心だ。

印象に残る自己紹介のコツ

新人でもベテランでも初対面といえば自己紹介。所属やフルネームを述べた後の自己アピールが準備不足だと損をする。初対面の自己紹介はワンチャンス。良い印象を与えるために、名前の由来や趣味などインパクトがあるネタを入れ込んだ1分バージョン、3分バージョンなど、所要時間別のテッパンエピソードを用意しておくとよい。

【品位を高める立ち居振る舞い】

好感度は、きれいな所作を身につけることでアップする。日ごろから小さなことほど丁寧に、TPOに合わせた立ち居振る舞いを心掛けることで、ビジネスシーンにふさわしい品格が備わる。

キチンと見える所作の黄金ルール

丁寧でキビキビした所作は信頼感を高めるもの。立ち居振る舞いをグレードアップするにはディテールを意識して動くとよい。基本ルールはいくつかあるが、姿勢よく立つこと、動作は動き始めより最後をゆっくり静かに行うこと、動作はダラダラ続けず区切りをつけること、物を持つときなどは指先をそろえること、人と話すときに目線をきちんと定めることなどを心掛ける。一朝一夕に身につくことではないが、日常的に努力して習慣づけをすれば、自然と所作が整う。ベースができたうえで、シチュエーションに合わせ、伝えたい気持ちの温度感を的確に伝えられるように、ビジネス上の慣例を押さえておくとなおよし。

▼立ち居振る舞いのポイント
1. 姿勢を正しくする
2. 動作の最後をゆっくり静かに行う
3. 動作に区切りをつける
4. 指先をそろえる
5. 目線を定める
好印象を与える笑顔 スマイルトレーニング
シーンで使い分ける3種類のおじぎ
何げない行動でわかる、あなたのマナーレベル

部屋に入るとき、すぐ後ろから人が来たらどうするだろうか。その人が部屋に入りそうなら、開けたドアを押さえてその人を先に案内し、自分は後から入りドアを閉めるのが丁寧。特別に意識しない日常の何げない行動にこそマナーのレベルが出てしまうもの。通る際には、「お先にどうぞ」という意味を込めて温かなスマイルを向ける心づかいがあればパーフェクト。ドアを押さえる指の先をそろえておくことにも留意しよう。