自分の市場価値を上げる方法

では、どんなスキルを持った人が「変革を起こせる人材」なのか。これも大きく2種類に分けられるのですが、1つ目はデジタル化の分野に強い、DXコンサルや、AI、クラウド、5G、ロボティクスなどのキーワードにガッツリと当てはまるような仕事に携わってきた方。こういった方々は間違いなく引く手あまたです。2つ目はデジタル化の流れを受けて、テクノロジーを使って新しい事業やサービスを生み出せる方。テクノロジーに強いエンジニアに限らず、リソースを使ってサービスに生かせる、事業に実装できる文系人材も求められています。テクノロジーやデジタル化といった事業に携わった経験がなくても、0→1で新しい事業やサービスの企画といった経験も大変評価されます。

日本の女性は謙虚な方が多いので、自分のことを過小評価する傾向にあります。「デジタル」とか「変革」というワードを目にして、今も「自分には無理だ」と最初から諦めてしまっていませんか? 私は、これまで取り組んでこられた仕事の捉え方、意味付けの仕方次第で、35歳以上の女性の方でも「変革を起こせる人材」として評価してもらえる可能性は大いにあると思っています。

つい最近も、ロボット技術を生かして新しい事業を開発することを目指している企業に、教育業界で新規事業の立ち上げに携わっていた女性が内定しました。なぜその方が評価されたのかというと、新しいサービスを創出し続けてきた経験が生かせるだろうと見込まれたからです。現時点で最新のテクノロジーについての知見が足りなくとも、事業立ち上げに必要となるクライアントのニーズや社会課題を起点にやりたいことを描き出す力、相手の目線に立って分かりやすく説明する力や提案力、多くの人を巻き込んでやりたいことの実現に向かうマネジメント力などのポータブルスキルを持っていれば、市場価値は高くなるのです。

自分の経験やスキルに自信が持てない人も多いと思いますが、これまでに取り組んできた仕事の中で必ずポータブルスキルが培われているはずです。転職活動でその経験・スキルをしっかりとPRできれば「変革を起こせる人材である」と、企業に期待感を持ってもらえるでしょう。

構成=福田 彩 写真=iStock.com

広富 さつき(ひろとみ・さつき)
オプティマス代表

1998年リクルートキャリア入社。キャリア領域部門で営業職・企画職に従事し、部長職を歴任した後、執行役員に就任。2014年にオプティマスを起業。人材紹介・企業の事業推進支援・地方創生を中心に活動している。
・ビズリーチ ヘッドハンター大賞MVP
・AIロボティクス企業やエネルギー企業の経営幹部/経営管理/マーケを中心に実績多数
・経済産業省委託事業 福島復興支援事業「福島求人支援チーム」講師
・中小企業庁 人材セミナー講師
・厚生労働省委託事業 地域活性化雇用創造推進事業講師等