リストラから自分を守るためにも変化の1割へ

コロナショックで、ビジネスの世界もカオスと言っていいほどに混乱しています。経営が苦しいから、とにかく出社型勤務で一刻も早く体力を回復したいという企業もあるでしょう。でも、それは決して、これから先もずっと出社型が続く、という宣言ではないはずです。

テレワークも出社も、どちらにもそれぞれにメリットがある。いま会社も個人も、その認識を固めていく時期なんだろうと思います。

現在のカオスは、変化のチャンスでもあります。10年に1度の大チャンス。生産性と成果、ミッションの観点から、自分がどういうワークスタイルを持つのがベストなのかを提案していきましょう。自分の旗さえ掲げられれば、たとえ今すぐに認められなくても、挑戦を続けていくことができます。

ここまでずっとポジティブな話をしてきましたが、不況によるリストラなどの話も当然出てくるでしょう。不況が予測されるなかでは、自分を守ることも重要です。過去の型にはまることが守ることではありません。変わること、変化を楽しむこと、挑戦することのほうがディフェンス力を高める。社内で変革を起こすのもいいし、社外に出てもいい。大いなる変化を遂げる1割に入ること。それが、結果的に自分を守ることにつながるのです。

構成=浦上藍子

久保田 雅俊(くぼた・まさとし)
サーキュレーション代表取締役

1982年生まれ、静岡県出身。新しい働き方を追い求め、学生起業、家業の清算、会社員としての管理職、パラレルワーク、社内起業を経験する。学生時代に複数の事業を立案し学生起業家となり、パラレルワークを実現。21歳のときに、地元の進学塾を経営していた父親が意識不明となり、10年間に渡って、父親の介護を余儀なくされる。父親が経営していた企業は継続不可能となり、自身の手で会社の清算をすることとなる。その経験から企業経営には「金」以上に「人の経験・知見」が必要であるという考えにたどり着いた。2014年株式会社サーキュレーションを設立。プロフェッショナル人材の経験とスキルを複数社で活かすプラットフォーム(プロシェアリング)を運営している。2020年現在、経営プロフェッショナルのネットワークは1万3000人、導入企業は1500社を超える。