本番では「初頭効果」と「終末効果」を意識する

オンラインプレゼンの怖いところは、「この人の話は聞く価値がない」と思われた瞬間から、相手はPC上で他の作業ができてしまう状況であること。オフラインでのプレゼンより厳しい目にさらされます。そうならないためにも、プレゼンでは「初頭効果」「終末効果」を意識しましょう。「初頭効果」というのは、要は“つかみ”のことです。「今から話すことはとても大事なんです」「この数字、ご存知ですか?」などの言い方で、相手の注意を惹きつける。また、最後にどういうインパクトを与えて会議を終えるかという「終末効果」も忘れずに。例えば会議の目的が予算確保なら、最後に次の予算取りのためのステップを確認しておくなど、終わり方までこだわりを持つことが大事です。

オンラインのやりとりでは拘束時間のシビアさが増す

リモートワークの時代は、これまでより「相手の時間をもらう」ということがシビアになってきています。プライベート空間にいる相手を拘束し、その空間から気持ちを切り替えて仕事に入ってきてもらうわけですから、時間を無駄に使っては申し訳ないということになる。それは自分の時間も同じで、皆さんも感じたことがあると思うのですが、オンライン会議が終わり、WEBミーティングから退出した瞬間、「この会議に何の意味があったんだろう」と思ってしまう。プライベート空間にいて、ボタン一つで会議に入ったり出たりできる分、「何だったんだ、あれは」という落差をオフィスでの会議より大きく感じるのです。自分がそんな“時間泥棒”にはならないように、くれぐれも気をつけましょう。

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鳥潟 幸志(とりがた・こうじ)
「グロービス学び放題」事業リーダー

埼玉大学教育学部卒業、グロービス経営大学院経営研究科経営専攻修了。サイバーエージェントでインターネットマーケティングのコンサルタントとして、金融・旅行・サービス業のネットマーケティングを支援。その後、デジタル・PR会社のビルコムを共同創業。取締役COOとして、新規事業開発、海外支社マネジメント、営業、人事、オペレーション等、経営全般に10年間携わる。グロービスに参画後は小売・グローバルチームに所属し、コンサルタントとして国内外での研修設計支援を行う。現在は、社内のEdtech推進部門にて『グロービス学び放題』の事業リーダーを務める。グロービス経営大学院や企業研修において思考系、ベンチャー系等のプログラムの講師や、大手企業での新規事業立案を目的にしたコンサルティングセッションを講師としてファシリテーションを行う。