結論、理由、具体例の順で話す
前回お話したように、オンライン会議では対面で話すよりも相手に伝わる情報量が減ります。そのため「何を言いたいのかわからない!」となり、相手が気持ちをシャットアウトしてしまうことが起こりやすいのです。そこで、「論理的思考」に基づいて話す努力がオフライン時代よりいっそう求められます。
例えば、会議ではありがちですが、発言者は自分が考えたプロセスをなぞって説明したがるもの。「最初にこういう分析をしてこんな壁に当たり、このことに気づいて、だから、結論はこうです!」と言いたくなりますが、実は聞き手はその順番では聞きたくない。「この人、話が長いな」などと思われてしまうので、提案を論理的に整理し「①結論はこうです。②その理由はこういうことで、③具体的事例はこれです」と、誰が聞いてもわかりやすいように話す必要があります。
以上は一般的なオンライン会議での発言についてでしたが、オンラインでプレゼンをする場合はどうでしょう。
プレゼンで「外さない」ための3つの準備
プレゼンの成否は事前の準備で決まるものですが、オンライン時代は、準備にさらに時間をかける必要があります。
大切なのは3つのステップ。まず、第一に「プレゼンの目的を何にするか合意を取っておく」こと。これは根回しと言ってもいいのですが、会議を開いた後に的外れだったということにならないように、ぜひ確認しておきましょう。
第二に「聞き手のことを理解する」。相手が何に興味を持つのか、過去にどんな仕事をしてきたのか、どんな失敗をしてきたのかを調べておきます。
そして、その情報に基づいて「聞き手の導き方を考えておく」ことが、第三の準備になります。これまでの対面プレゼンでは、その場で相手の反応を見て調整できましたが、オンラインではビデオなどの不具合で、それができないこともあります。そんな場合でも、この3つの準備をしておけば“外す”ことはないと思います。