低学年の子どもも「計画」の楽しさ学べる
ファブランティカ
2~5人用 所要時間の目安:25分
「ファブランティカ」は、6歳くらいから楽しめます。森なら馬、砂漠ならラクダなど、手元にある「乗り物カード」を消費しながらコマを進め、塔の中に隠れた、おとぎ話の登場人物を探します。参加者の誰かが塔に到着すると、中の人物をみんなで確認しますが、すぐに再び塔がかぶされて、別の場所に移動させられてしまいます。どこに誰がいるのか、なかなか覚えていられません。
手元に残っている「乗り物カード」を見ながら、「確かあそこには私が探している“魔法使い”がいるから、このカードとこのカードを使ってこんな経路で行こう。その後、近くに“お姫様”がいるハズだからそこに行って……」などと、計画を立てていると、狙った塔を誰かが動かしてしまったり。任務をこなしていく達成感と、予想外のことが起こるドラマが楽しいゲームです。
「こうやってこうすると、こうなるぞ」という計画立てって楽しいんです。そのエッセンスを盛り込みながらも、低年齢の子どもも楽しめるので、とてもよくできたゲームだと思います。
ちなみに日本の親御さんは、こうした「記憶モノ」の要素があるゲームに苦手意識を持つ人が多いんですよね。でもこうした名作のボードゲームは人並の記憶力を想定して作られていますので、誰もが楽しく遊べるはずです。
感受性のゲーム
ディクシット
2~6人用 所要時間の目安:30分
これは、感受性のゲームですね。意味深で、かつ不思議なイラストが描かれたカード84枚を使います。交代で務める「語り部」役が、自分の手札の中から1枚選んで、そのイラストから連想する「印象ワード」をみんなに伝えます。これを聞いて、語り部以外の人は、複数のカードの中から、語り部が選んだカードを当てるのです。木村拓哉さんがテレビ番組で「好きなゲーム」として挙げたそうです。
このカードが、なかなかよくできていて、例えば、牢獄なのに豪華なじゅうたんが敷かれていて、そこにいる男性は笑顔で安らかな表情をしている。見る人によって、異なる印象を受けるイラストばかりです。「この人は、多分こんな絵を見てこんな風に感じるんじゃないかな」と推測しながら楽しむゲームなので、「誰にでもおススメ」ではないかもしれません。僕はよく、「女の子なら6~7歳から楽しめるけど、男の子なら12歳以上かな」と言っています。