仕事の成果ばかりに目が行きがちな今の時代ですが、エレガントな大人なら、その経緯や丁寧さにもきちんとこだわりたいところ。そこで“もう誰も叱ってくれない”大人のためのマナーをお伝えする連載、今月のテーマは、仕事ができる人こそ気をつけてほしい3つの言動について。リモートワークで電話やチャットの機会が増えたり、業務が忙しい人は必見です。
スマートワーキングとビデオ会議
※写真はイメージです(写真=iStock.com/seb_ra)

相手が聞き取れない発言は意味がない

「あの人は仕事が早い」──これって紛れもない褒め言葉ですが、そう言われている人ほど留意すべきマナーがあるのはご存じでしょうか? それは、“仕事上でせっかちになっていないか”という点です。

誰でも一度は経験あるのが「電話での受け答え」。あまりの早口に相手が要点を聞きとれず、会話がスムーズに進まなかったり、何度も聞き返されてしまったり……。これではどんなに急いでいても逆効果。自分勝手な印象すらもたれてしまいます。

たとえば自身の会社名や名前など、自分では何百回、何千回と言いなれていることでも、相手は初めて聞くこともあれば、ましてや電話を介していて聞き取りにくいことも。そもそもあなたが発する言葉は相手のためのものです。常に聞き取りやすいように配慮して、とくに電話口ではいつもに増して丁寧な発声を心がけましょう。何度もやり取りしているお得意様が相手の場合も同様です。

「もう一度お名前をよろしいでしょうか?」「少々お電話が遠いようでして……」と、聞き取りにくかったときの決まり文句をよく言われる人は要注意。もしかして原因は通話相手ではなく、あなたの早口すぎる話し方にあるのかもしれません。