費用の一部が雇用保険から給付される

勉強や資格取得のためにはお金もかかるが、費用を一部助成してくれる制度がある。「一般教育訓練給付金」と「特定一般教育訓練給付金」、「専門実践教育訓練給付金」で、いずれも雇用保険(会社員が加入する社会保険で、失業給付などが支給されるもの)による給付金だ。

「一般教育訓練給付金」(以下、一般)と、「特定一般教育訓練給付金」(以下、特定)は、資格取得やスキルアップのための費用の一部が給付されるもので、在職中の人と、退職から1年程度の人も対象になる。

具体的には、受講開始日に雇用保険被保険者期間(雇用保険に加入していた期間)が3年以上の在職者が対象だが、はじめて給付を受ける人は、被保険者期間1年以上で対象となる。雇用保険は31日以上の雇用が見込まれ、週20時間以上働いている人が加入するので、会社員はもちろん、アルバイトなどで働く人でも加入している場合がある。

すでに退職している人でも、退職するまでの雇用保険被保険者期間が3年以上で、退職の翌日から受講開始までが1年以内の人なら、給付を受けることができる(妊娠、出産、育児、疾病等の理由により教育訓練給付の適用対象期間が延長された場合は最大20年以内の人)。

給付されるのは、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講し、終了した場合で、給付される額は、「一般」と「特定」とで異なる。一般では、入学料、受講料(最大1年分)の20%・上限10万円となっている。

特定の場合は、受講開始1カ月前までに「訓練前キャリアコンサルティング」を受け、ジョブ・カードを作成し、ハローワークにおいて受給資格確認を行う必要があり、受講費用の40%・上限20万円と、一般より手厚い給付が受けられる。

転職や独立、副業に役立てられそうな講座も対象

前述のとおり、給付の対象となるのは厚生労働大臣の指定を受けた講座を受講した場合だが、一般で指定されている講座は2020年4月1日現在で2044講座にのぼる。

情報処理技術者試験、簿記検定試験など、仕事にすぐに役立てられそうなもの。通訳案内士、日本語教育能力、産業カウンセラー、学芸員など、副業や、転職、独立に役立てられそうなものなど、多様な講座が揃っている。通学が中心だが、通信で学べる講座もあるので、新型コロナウイルスで外出しにくい時期であっても、学びの機会が得られそうだ。資格取得ではなく、修了が条件なので、気軽に利用できる。厚生労働省のサイトに情報があるので、チェックして欲しい。

特定についても、宅地建物取引士、社会保険労務士、税理士、行政書士、弁理士、通関士、ファイナンシャルプランニング技能士など、多彩な講座が指定されている。

一般についても、特定についても、「教育訓練制度 厚生労働大臣指定教育訓練講座」の検索システムで、分野や資格別、スクール・キーワード別、また実施方法(通学・通信・eラーニング)や地域×などで検索できる。

「過去に利用したことがある」という人もいるかも知れないが、この制度は、過去に利用したときの受講開始日から3年以上経過していれば、何度でも利用できる。1度に限らず、給付を受けて複数の学びを得ることができるのだ。