働き方改革でフレックスやテレワークなど選択肢は増えたにも関わらずなぜかかえって前より疲れている気がする――。その原因、実は脳を無駄に疲れさせてしまっていることかもしれません。リハビリテーションのスペシャリストである作業療法士の菅原洋平さんが疲れない毎日を作る方法を教えてくれます。

※本稿は菅原洋平『「疲れない」が毎日続く! 休み方マネジメント』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。

To do リストやタスク優先度の概念、木のテーブルにホワイト ペーパーのメモ帳にリストを行うペンと見出し番号のリストのクローズ アップを書く
※写真はイメージです(写真=iStock.com/Nuthawut Somsuk)

仕事を「先延ばし」するだけで脳は疲れてしまう

仕事でやるべきことを「面倒くさい」と感じて先に延ばしてしまったら、その先延ばしによって、脳は疲労してしまいます。

1つの仕事を終えたら、次にやることに少しだけ手をつけて動作を区切ってみましょう。これだけで、先延ばしが起こらない脳をつくることができます。

脳には、行動の辞書のような働きがあります。補足運動野や、帯状回という部位で、各動作を辞書のように保存しています。

先延ばし行動が辞書に保存されていれば、課題を受けたときに無意識に先延ばししてしまいます。それを防ぐため、課題を受けたときにすぐに手がつけられる行動を意図的に保存するのです。