インフルエンサーのすさまじい巻き込み力

【森くん】僕は、バンド「King Gnu(キングヌー)」の井口理さんのツイートに親近感を感じます。すでに人気バンドなのに、いまだに有名人に「宣伝してくれ」って頼むことがあるんですよ。こうした行動って迷惑だと思われることが多いのに。でも、常に上を目指し続けている姿にも見えて、僕はかっこいいと思います。

【丹羽さん】有名人では、素の自分を出している人のほか、ファンとのコミュニケーションがうまい人もウケていますよね。特にAV女優の「深田えいみ」ちゃんは上手。投稿が全部彼氏に向けて発信している感じなので、彼氏目線で楽しめるんですよ。男子だけじゃなくて女子にも「あざとさが逆にかわいい」って人気です。一般人にも気取らずにリプ(リプライ=返信)してくれるし。

【赤峰沙都さん】私の周りでは、俳優の佐藤健くんの公式LINE「佐藤健とLINE」が人気です。出演情報だけじゃなくて「ご飯行ってくる」とか、プライベート感のあるLINEも流れてくるので、恋人になった気分が味わえるって女子ウケしています。

女子高校生の間で「佐藤健とLINE」が流行っているという赤峰さん。
女子高校生の間で「佐藤健とLINE」が流行っているという赤峰さん。

【赤峰沙枝さん】YouTuberでインスタグラマーの「ももち」ちゃんも、ファンサービスが上手ですね。友達と芸能人の間っていうキャラを確立していて、投稿している服やメイクも真似まねしやすいものばかり。しかも、限定品や完売品じゃなくて、今すぐ買えるかどうかを確認してから紹介してくれるんです。ハッシュタグの使い方も上手で、ファンを巻き込んで拡散を促す工夫がすごい。彼女を応援するファンは「#ももち芸人」ってハッシュタグをつけて投稿しています。

【森くん】ファンを巻き込むっていう点では、キングコングの西野亮廣さんも上手です。彼は有料のオンラインサロンを運営していて、そこでつくった作品や製作過程をSNSで発信しているんですよ。これを見て「サロンでは何をどうつくっているんだろう」「西野さんってどんな人なんだろう」って興味がわいた人も多いんじゃないかな。僕も会員になったことがあります。

応援したくなるインフルエンサーとは

【原田】ぶっちゃけ系、親近感系、ファン巻き込み系などさまざまなタイプが挙がったね。深田えいみさんやももちさんには、ファンをもてなそうというホスピタリティーも感じるな。SNSで人気の人は、強い個性があって、かつフォロワーへのサービスにも独自の工夫があるようだね。

【須藤さん】「応援したくなる系」っていうのもありそうです。ホテルプロデューサーの龍崎翔子さんはビジョンのあるツイートが魅力。若者にとってTwitterって、ポジティブなことは言いづらい空間なんですよ。でも彼女は「こんな夢がある」って公言していて、うまくいかない状況もシェアしてくれるから応援したくなります。YouTuberのあさぎーにょちゃんも同じ。夢を公言していて「がんばれ!」って言いたくなります。