※本稿は飯塚健二『「職場のやっかいな人間関係」に負けない法』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
でしゃばりなAさん、引っ込み思案なBさん
とある会議で、あなたは会議の司会進行役を務めています。
ひととおりの報告が終わり、あなたは、「何か意見はありませんか?」と会議の参加者に向けて質問を投げかけました。
すると、即座にAさんが「はい」と手を挙げ、まだあなたが当てていないにもかかわらず、自分の意見をまくし立てるように話しはじめました。
しかし、その意見は少々的外れ。その場の空気がだんだん悪くなっていき、議論の方向性がズレていきそうなことを危惧したあなたは、それを修正しようと、Aさんの話を途中でさえぎり、「ほかにはどうですか?」と参加者に意見を求めました。
しかし、誰も手を挙げません。あなたとしては、この場面では、今回の議案のキーマンであるBさんにぜひ意見を出してもらいたかった。しかしBさんは資料を見るふりをして下を向いて、周りの様子をうかがっている……。「私を当ててくれるな」という雰囲気を醸し出しています。
あなたは、困ってしまいました――。
なぜ、Aさんはいつも自分から話し出すのか?
なぜ、Bさんはなかなか発言しないのか?