デスクには今使っているモノだけ置く

デスクにはその人が表れるといいますが、私は職業柄、これまでいろいろなデスクを目にしてきました。中には、ドン・キホーテの店内のように、書類やモノが天高く積み上がっているデスクもありました。

岡田充弘『やりたいことを全部やれる人の仕事術』(PHP研究所)

デスクにモノが多すぎると、今何が大切なのか、今何をしているのか、といったことを見失いやすくなります。また、モノを探すなどの間接作業に時間が奪われ、トラブルが発生する原因にもなりかねません。

仕事の透明性を高め、効率的な作業環境を作るためにも、デスクの上には今進めている仕事以外のモノは置かないようにしましょう。

そのためには、モノを使い終わったら元の場所に戻す習慣付けが大切です。「後でいいや」「まとめてやろう」と思っていると、ずるずると後ろ倒しになって、結局デスクの上にモノがどんどん溜まっていくことになります。

モノが溜まると、それが無意識の重みとなって、仕事の処理速度を落とします。ときどき自分のデスクを見直してみることをお勧めします。

モノの定位置を決める

必要なモノをどこにしまったか忘れて探すのに苦労した、という経験はありませんか?

ビジネスパーソンが1年間に探しものにてる時間は平均150時間にものぼる、といったデータがあるくらいです。探している間は何も生まないので、当然この時間は少ないに越したことはありません。

探しものに時間を奪われないようにするには、「モノの定位置」を決めることです。

一度決めれば探し回る必要がないので、かなりの時間短縮につながります。

また、探す時間だけでなく、収納時に迷う時間も減らすことができます。

理想的なモノの定位置は人によって異なるでしょうが、私の場合はノートパソコンをデスク中央に置き、右手に文具、左手にこれから実行するタスクに関する書類を処理順に並べるようにしています。

スペースが限られている場合は、資料や物品を多少積み重ねてもいいでしょう。この時、規則性無くバラバラに置かないよう気をつけましょう。

第三者がデスクを見て、何をどういう順に取り組もうとしているかが瞬時に理解できる状態が理想です。モノの定位置を決めておくことで、いざという時の初動が早くなり、様々なトラブル防止にも役立つはずです。

写真=iStock.com

岡田 充弘(おかだ・みつひろ)
クロネコキューブ代表取締役

外資系コンサルティング会社を経て謎解き企画会社『クロネコキューブ』を設立。700にもおよぶパソコン時短ワザを集めてマニュアル化している。著書に『爆速パソコン仕事術』(ソシム)『結果もスピードも手に入る 神速スマホ仕事術』(すばる舎)『やりたいことを全部やれる人の仕事術』(PHP研究所)『やめるだけで成果が上がる仕事のムダとり図鑑』(かんき出版)『ビジネスマナーと仕事の基本 ゆる図鑑』(監修)(宝島社)ほか。