見つけたムダはその場で解決する
無駄に気づいたら、すぐに実行に移す必要がある。「時間のあるときに手続きしよう」などと考えていたら、すぐに1年や2年が経過してしまうからだ。藤川さんは気づいたその日に窓口に行って解約したという。
1年間の支出をエクセルにまとめると、月ごとの傾向も見えるようになるので、節約を実行しやすくなる効果もある。特定の月だけ電気代が高いことがわかれば、その原因を突き止めやすくなるからだ。
既婚者の場合、固定費のカットには夫の協力が欠かせない。共働きであっても公共料金などは世帯主である夫が契約者になっているケースが多いからだ。そういう意味でもお正月休みは家族で話し合ういい機会かもしれない。
内容量を減らす隠れ値上げが増加
以上のような固定費カットは、一度実行すると継続的な効果が得られるから、家計を大きく改善することができる。以前はこれだけでも赤字家計を脱し、貯蓄ができるようになったがいまは違うという。もう一歩進めた節約が必要になっている。
その理由は負担増だ。このところ物価がじわじわと上がっていると実感している人は多いだろう。実際に商品の値上げは続いている。
たとえば、スターバックスは19年2月にドリップコーヒーなどの定番商品を10~20円値上げした。日本製粉は19年3月納品分から市販冷凍食品の価格を約5~約13%値上げしている。19年9月には、お菓子のブルボンが価格は据え置きでルマンドを13本から12本に、アルフォートを11枚から10枚に変更している。このような価格を上げずに内容量を減らす実質的な値上げが増えているのも、最近の特徴と言える。物価上昇が統計には表れにくいが、確実に家計を圧迫している。