引っ越し13回。将来は教育移住も

卑近ながら、私自身の話を紹介します。

私も進学・就職・異動・転職・起業等のため、18歳のときに実家のある岡山を出て上京してから、もう13回も引っ越しをしています。

投資のタネ銭を貯めるために郊外の安アパートに住んだり、起業してからは会社の近くに住み、オフィスを移転させればまた新オフィスの近くに住むといった具合です。

数年前までは仕事に便利な都心に住んでいましたが、最近は子どもができたことで郊外に家を建ててそこに住んでいます。

都内では待機児童問題が深刻で保育園に入れないですし、公園なども少く、子どもが安全かつ自由に外遊びができる環境に乏しい。そこで自然が豊かな郊外の新興住宅地に引っ越したのです。

実はその先も計画があり、上の子どもが小学校高学年くらいになったら、家族でアメリカかマレーシアに教育移住をしようと思っています。これは子どもの語学能力と多様性をはぐくむためです(むろん子の意思は尊重するので、イヤだと言われればこの計画はなくなりますが)。

そして子どもが巣立ってしまえば(わが家では高校を出たら強制的に家から追い出すつもり)、再び日本に戻り、夫婦二人なので大きな家は不要となりますから、都心に所有していていまは賃貸に出しているマンションに住もうと考えています。

私の例は別としても、「自宅から通えないから」という理由で選択肢を狭めるのはもったいない。「家を買ってしまったから」という理由でチャンスをあきらめるのはもったいない。私たちは本来はもっと自由なはずです。

そして「自分の理想をつかむために、最も有利になりそうな場所はどこか」を振り返ってみると、「いや、自分はここではなく、あそこに住んだほうがよさそうだ」という判断になり、そこから人生が変わっていく可能性は十分あるのです。

住み慣れた今の場所に安住せず、戦略的に住む場所を考え直してみる価値はあるのではないでしょうか。

写真=iStock.com

午堂 登紀雄(ごどう・ときお)
米国公認会計士

1971年岡山県生まれ。中央大学経済学部卒業後、会計事務所、コンビニエンスストアチェーンを経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして活躍。IT・情報通信・流通業などの経営戦略立案および企業変革プロジェクトに従事。本業のかたわら不動産投資を開始、独立後に株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズ、株式会社エデュビジョンを設立し、不動産投資コンサルティング事業、ビジネスマッチング事業、教育事業などを手掛ける。現在は起業家、個人投資家、ビジネス書作家、講演家として活動している。著書に『33歳で資産3億円をつくった私の方法』(三笠書房)、『決定版 年収1億を稼ぐ人、年収300万で終わる人』(Gakken)、『「いい人」をやめれば人生はうまくいく』(日本実業出版社)、『お金の才能』『お金の壁の乗り越え方 50歳から人生を大逆転させる』(かんき出版)など。