「つみたてNISA」と「iDeCo」は基本
まずはオーソドックスに、この辺から攻めてみましょう。
この2つは、感覚的には「預金」に近いです。ただし普通の預金と違い、預金すればするほど税金が安くなるといったニュアンスです。
2018年から始まった、つみたてNISAは「少額からの長期の積立・分散投資を支援するための非課税制度」です。毎年40万円まで、最長20年間、投資の運用益が全額非課税になります。通常、投資の運用益には20%少々の税金がかかりますが、そこが非課税になるのはうれしいですね。ただし運用は「低水準だがリスクが少ない商品」に限られますから、感覚としては「少しだけ割のいい預金」に近い節税です。
一方iDeCoは「個人型確定拠出年金」、つまり任意で加入し、自分で運用方法を選ぶ私的年金です。これは職種により毎月運用できる額に制限はあるものの、公的年金同様の扱いを受けるため、節税効果は非常に高いです。運用益が全額非課税なのはもちろんのこと、月々の掛金も全額所得控除され、年金受取時にも各種控除が受けられます。
ちなみに月々の掛金は、自営業者ならば上限月額6万8000円、会社員なら上限2万円前後というのが一般的です。ただし、つみたてNISAと違い、途中で商品を売却して資金を引き出すことができません(原則60歳まで引き出せない)。なので、資金に余裕がない人には、あまり掛金を高くしすぎないようお勧めします。
本業以外に収入があるなら「青色申告」
会社での仕事以外に副業や不動産所得がある人なら、青色申告です。青色は通常の確定申告(白色申告)より書類作成に手間がかかりますが、その分見返りが大きいです。なんと青色にすると、65万円もの控除(青色申告特別控除)を受けることができるのです。
しかも青色だと、経費が認められます。これも相当大きいです。800万円の所得に対し300万円分集めた領収書が経費として認められれば、あなたの課税対象所得は500万円とみなしてもらえます。事業内容に関係がある出費は、パソコンだろうがインクだろうが書籍だろうがタクシー代だろうが食事代だろうが経費になる可能性がありますので、嬉々として領収書を集めましょう。
なお、書類作成に手間がかかると言いましたが、会計ソフト「freee」を使えば、白色とほぼ同じ手間で、書類を作成できます。これは、やらないと損です。