3.急騰した後の銘柄

最後に、株価の動きによって、手を出してはいけないのか、それとも買ってもいいのか、判断が分かれてくるケースについて解説します。

株価はどんなに業績が良くても、一方通行で上がり続けるものではありません。何年も上昇し続ける銘柄でも「山あり谷あり」──上げては休みを繰り返して、最終的に大きく上昇していくものなのです。

もちろん、そうした銘柄をずっと持ち続けていれば、最後は利益を得ることができるでしょう。しかし、上がったところを買って、その後に一度下がってしまった場合、儲かるにせよ効率は悪くなります。業績が良さそうな銘柄は、いったん下がったところを買えば、より利益が大きくなると言えるでしょう。株式というのは「安いところで買って高いところで売る」という基本原則を決して忘れないで下さい。

初心者にもできるチャートの読み方

特に、突発的に上昇した銘柄は、その内容が素晴らしいと思っても飛び付くのはNG。急騰した後にいったん下がると、将来的に有望な銘柄であっても、その後、何カ月も株価が休養し、上がらないケースが大半だからです。

それはチャートで見極めることが可能です。チャートなんかわからない──そう思う人が多いかもしれませんが、見極め方はカンタン。ローソク足(その日の動きを示すローソクのような足)で、上に長いヒゲ(ローソク足から出ている直線)を引いた銘柄は、買うのを避けて下さい。短期間で急騰し、その後、人気が急速になくなった動きを示していますが、こうした銘柄を避けるだけでも、あなたの投資の成績はアップすると思いますよ。

以上、大きく3つのポイントを挙げましたが、買ってはいけない銘柄に手を出さすに、着実に利益を上げられるようにしましょう。

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雨宮 京子(あめみや・きょうこ)
SBI証券 投資情報部 シニア・マーケットアドバイザー

1987年日興證券入社。独立後、長野FM放送アナウンサー、『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)記者、日経CNBC東証アローズキャスター、テレビ東京マーケットレポーターなどで活躍し、現在は「株のお姉さん」として親しまれる。ブログ:https://www.amekyon.com/