2.業績の見通しが悪い銘柄

株価を決定する要因として、最も重要なのは業績でしょう。どの企業も、決算の締めの時期は異なりながらも、年に1度は決算をします(日本では3月に決算を行う3月期企業が突出して多いです)が、業績が悪いと株価が下落します。

株式の価値というのは、企業がどれだけ利益を出したか、そしてどれだけ株主にそれを分配できるか(配当金という形で分配します)で決まりますので、業績の悪い銘柄は人気がなくなるのは当然でしょう。そのため、市場では業績の良し悪しが株価にどう影響を及ぼすのか、常に投資家が目を光らせているのです。

企業の業績は、年4回行われる決算発表で知ることができます。企業は、1年間の業績を集計する本決算のほか、3カ月ごとに四半期決算として公表します。公表するのは締めてから1カ月半以内。たとえば、3月期企業であれば、本決算を4月下旬から5月前半までに公表するのが決まりとなっています。

この本決算のほか、第1四半期、第2四半期、第3四半期と発表しますが、注目度が高いのは本決算と中間決算で、これらをチェックすることが重要です。

決算数字のどこを見るべきか

ここで注意したいのは、数ある決算の数字についての見るべきポイントです。

①終わった期は、予想より良いのか悪いのか?
②増益が期待できるのか、否か?
③市場予想より高い増益率が見込めるかどうか?

などが大切です。

しかし、業績見通しが悪い銘柄でも、発表した後に時間が経過したら、その限りではありません。それは、次の決算について注目し始めるからです。足元の業績が悪くても1年先に業績が回復するのであれば、市場はそちらの方を評価するからです。

これを判断するタイミングは難しいですが、見送るのは悪い見通しを発表してから半年程度。中間期を過ぎると、株価は次の年度を読み始めるので、中間期を過ぎたころにもう一度、買っても良くなったのか、それとも次の年度も業績が悪そうなので引き続き見送るのか、判断するようにしましょう。