※本稿は有川真由美『いつも機嫌がいい人の小さな習慣』(毎日新聞出版)の一部を再編集したものです。
生活の優先事項を3つ以内に絞る
現代人はほんとうに忙しい。社会生活を送っていると、「やらなきゃいけない」と感じることがつぎつぎに押し寄せてきます。いい仕事をすること、家族サービスをすること、人と交流すること、学ぶこと、運動をすること、服に気を使うこと……。情報をたくさん集め、1日に多くの予定を詰めることが「充実している」と思うかもしれません。
しかし、「たくさんのことをするのがいい」という価値観や時間の使い方は、そろそろ卒業しませんか?
あれもこれもと、あきらめない姿勢は、一見、パワフルに見えますが、現実は、どれも中途半端で不満が残り、疲れてしまうはずです。なにより、ほんとうに大切なことがわからなくなってしまうでしょう。
それよりも、自分にとって大切な優先事項を3つ以内に絞って、「あとは適当でいい」と手放してしまったほうが、幸せを実感できます。私たちが「やらなきゃいけない」と思っていることのほとんどは、実は「やらなくてもいいこと」なのです。
やることを広げるよりも、やることを絞って深めていったほうが、「自分はなにを大切に生きるのか?」という自分の軸ができて、充実感も、満足感も得られます。
手放したものは、永遠になくなるわけではありません。「いまは、これを大事にしたい」でいいのです。だれがなんと言おうと「いまは趣味が第一。あとは適当でいい」という人もいるし、「夢に向かって生きる」「家族ファースト」という人もいます。
自分の大切なものをちゃんと理解している人は、幸せで魅力的に見えます。
優先事項を絞る習慣で、人生の時間を大切にできるようになるのです。
人生でもっとも大切なスキルは、大切なことを絞る力です。