「支出カットできる家計簿」のつけ方とは

②「支出カット」の場合

支出カットを目的とした場合の“つけ方”は、ひと工夫いるところです。家計簿は、基本的に「何」を「いくら」で買ったのかを明記していくもの、つまり「記録」としてのフォーマットになっています。ですが、「支出カット」を目的とした場合、大事なのは「何」を買ったのかではなく、「なぜ」買ったのかです。

「買った」という「結果」があって、その結果を変えたい、つまり、支出カットをしたいのですから、その「原因」を知ることが改善の第一歩です。「原因」が分かれば、具体的な改善策につなげられます。

既製の家計簿を使用する場合は、余白欄などを利用して、「なぜ」買ったのかをメモのように書いていくといいでしょう。もし、独自に家計簿を作成するというのであれば、1冊ノートを準備していただいて、日記として活用することをオススメします。「なぜ」買ったのか、買った後に後悔したか、満足したか、日記のように記していきます。毎日でなくて構いません。書く時間を捻出するのは大変かもしれませんが、「いまだけ(一応のゴールまで)」、がんばってみてほしいと思います。

“週1のレシート習慣”が支出を変える

日記以外に、レシートを費目ごとに集めて(クリップやホチキスで留めて)集計すれば、それが家計簿代わりになります。

そして、すべてでなくて構わないので、数枚のレシートを取り上げて、購入したアイテム一つひとつを振り返り、買ってよかったと思ったら○、買わなければよかったと思ったら×を書き込んでいきます。

レシートは1週間くらいの分をためておいて、週末にまとめて振り返るくらいでいいと思います。ひと月たったら、ひと月分をまとめて振り返り、翌月に向けての「目標」作りに役立てるといいでしょう。

例えば、会社帰りに寄り道をしてムダな買い物をしてしまう傾向があれば、帰り道を変えるとか、ストレスで甘いものをつい多く買ってしまうのであれば、ここまでにするといった具体的な予算を立てたり、ないと思って買ったら実は家にあったなどは、事前にストック確認を必ずするように心がけたり。

こうした具体的な「原因」が分かれば、その次の具体的な改善策につながるものです。

いずれは家計簿を卒業するのが理想

既製の家計簿を使用する場合は、(レシート作業はしつつ)気になる費目だけ書き込めばいいでしょうし、レシートを貼り付けたり、あるいは、週ごとや月ごとの「集計」だけを書き込んでもいいと思います。

人それぞれに顔や性格が異なるように、「買い方」にも人それぞれのクセがあると私は思っています。日記とレシートチェックの作業を通して、買わなければよかった、必要なかったと思う買い物を減らしていき、買ってよかった買い物の割合を増やしていくことを目指します。この繰り返しで、お金の使い方を正していきます。

さて、いかがだったでしょうか。

家計簿をつける作業は、結構骨の折れる作業です。やみくもにつけ続けることを前提とせず、目的を明確にし、自分に合ったつけ方を見つけながら、家計改善に役立てていただきたいなと思います。個人的には、最終的にはどなたも家計簿ナシで、お金の使い方が安定してくるといいなと思っています。

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八ツ井 慶子(やつい・けいこ)
家計コンサルタント

1973年、埼玉県生まれ。生活マネー相談室代表。「家計の見直し相談センター」を経て2013年7月独立。個人相談を中心に執筆、講演を行う。著書に『お金の不安に答える本 女子用』など。