2.いつまでつけるか、一応のゴールを決めておく

家計簿をつけたことのある“経験者”は非常に多いのですが、継続できている“継続者”は非常に少ないです。つまり、どこかで挫折してしまうのですね。

しかし、「家計簿をつけ続ける」前提に立てば、確かに「挫折」となりますが、一時のモノと捉えれば、挫折ではなく、単に「やめた」といえます。

そもそも家計簿はずーっとつけ続けるものでしょうか。

答えは、人それぞれだと思います。ですから、それをあらかじめご自身で決めておいてみてはいかがかなと思うのです。そして、この点も「目的」によって考え方は異なってくるでしょう。

「記録」として家計簿を捉えるとしたら、基本的にはつけ続けることになります。

以前、ご結婚以来30年以上家計簿をつけ続けているという方にお会いしたことがあります。家計簿をつけないと落ち着かないというほど几帳面な方でした。

家計簿のおかげで自然とムダづかいも抑制することができていらっしゃったとのことです。家計簿を拝見すると、その中身はもはや「家族の歴史」。お金の使い方は、日常生活を浮き彫りにさせます。まさに「記録」です。

ここまでではないにしても、「記録」を重視するのであれば、続けられるだけ続けることが前提になるでしょう。

「ときどき家計簿をやめてみる」効果

ただし、同じ「記録」でも二次的に支出管理に用いている方は、時折やめてみることをオススメしたいです。

なぜなら、できるだけ「記録」を振り返ることなく、常に使い方を安定できるに越したことはないためです。例えて言うならば、いつもレシピを見ながらお料理しているのを、レシピなしでもお料理できるようになることを目指すみたいなイメージです。

なんだかんだ家計簿をつけるには時間と手間がかかります。人生の限られた貴重な時間ですから、時折「記録」を辞めてみて、浮いた時間は有意義に使っていただきたいですし、万が一ムダづかいが増えてしまうようであれば、再び「記録」をつけて振り返ってみればいいです。そのうちにやめる間隔を長くしていって、いずれは家計簿(記録)卒業を目指してみてはいかがでしょう。少なくとも、そうした意識を持って、記録することをオススメしたいです。

すべてのレシートを記録する必要はない

では、「支出カット」を目的とした場合はどうでしょうか。

やはり家計簿をつける「期限」をぜひ設けていただきたいです。私の勝手な考えですが、3~12カ月あたりで設定されてはいかがかなと思います。

このときのポイントは、“正しくつける”ことにこだわらないことです。もちろん正しくつけられることに越したことはありませんが、「目的」はソコにありません。

私の経験上、なかなか貯蓄できない家計のレシートは非常に枚数が多く、すべてを把握するだけで、とても骨の折れる作業であるケースが少なくありません。したがって、いい意味でソコはあきらめて、お金を多く使っていそうな費目を数個取り出して、それらだけをつけるのでもいいでしょう。