約3割の夫婦は原因不明の不妊

ひと通りの検査が終わったら、検査結果、女性の年齢、夫婦のライフプランなどから、治療方針を立てていくことになります。

「半数以上約3割のご夫婦は、検査をしても何も異常がみつからない、原因不明の不妊。治療をしながら、妊娠率が上がる方法を試していくことになります」

一般的には、医師の指導で夫婦生活をする日を決める「タイミング法」、排卵に合わせて精子を子宮に注入する「人工授精」、高度生殖医療である「体外受精」とステップアップしていきます。検査の結果によっては、すぐに体外受精をしたほうがいい、と判断されることも。

「タイミング法や人工授精であれば、1周期あたり1~2回の通院でOK。排卵誘発剤を使う場合は、もう少し通院回数が増えます。費用は、タイミング法なら1周期あたり数千円~1万円前後、人工授精の場合は1周期あたり約2~3万円が目安です」

体外受精では、1周期あたり4~5回通うことに

35歳以上であれば、より妊娠率が高い体外受精も視野に入れて、早めのステップアップを提案されることも少なくありません。

「体外受精になると、ぐっと通院回数が多くなります。クリニックの治療方針によっても異なりますが、採卵や移植などの処置も含めて1周期あたり4~5回以上の通院が必要となることがほとんど。多くは半休をとることで対応できると思いますが、仕事との両立にも工夫がいりますね。費用も30~80万円と高額に。施設ごとに価格が異なるので、事前調査は必須です」