マネジメントしかやらない幹部は信頼されない

35歳以上の転職では、幹部として迎えられる人もいることと思います。経営幹部として採用されるような人はベンチャー・スタートアップの事情をきちんと理解している人が大半だとは思いますが、幹部といえども大手とベンチャーとではかなり違うのです。

大手では経営幹部ともなると、秘書やアシスタントがつき、日々の細々としたことは部下がやってくれることでしょう。しかし、ベンチャー・スタートアップでは幹部は経営面の業務に加えて率先して実務も行っていかなくてはなりません。将来的に利益を創出でき、会社が大きくなって人材が増えてくれば、幹部としての仕事だけに集中できるようになるかもしれませんが、転職直後からマネジメント業務しかしないという姿勢では間違いなくメンバーの信頼は得られません。

ベンチャー・スタートアップ企業への転職では、年収面については良くてステイで、即戦力でない場合は以前よりもダウンするケースがほとんどです。大手の高い年収を捨ててでも得たいものがある人や、会社の理念やビジョンに強く共感して入社した人であればそれでも我慢できると思いますが、「向上心が高い人が集まっていそう」「活気のある、刺激的な毎日が送れそう」というイメージに引かれて転職を決めてしまうと、モチベーションは徐々に下がってしまうかもしれません。ただでさえ大手に比べると任される仕事の幅は広くなるわけですから、仕事の量と年収を比較してしまうようであれば、ベンチャー・スタートアップ企業への転職は見送ったほうが良いでしょう。