助成金申請の年齢制限は43歳

【せいじ】なるほど! ちなみに、次は「年齢制限」と書いていますね。

【先生】「年齢制限」もあります。具体的には、申請する治療期間の初日において女性側の年齢が43歳未満となっています。まぁ、43歳を超えての治療は身体的負担もありますし、妊娠率や流産率なども加味してこの上限が定められました。

あとは「回数制限」もあります。

【せいじ】助成金額が15万円の場合もあれば7万5000円の場合もあるようですが、これは治療方法によって変わるんですか?

【先生】これはですね、具体的にどのような処置を行ったのかによって助成金のタイプが変わるんです。助成金の申請について具体的に説明したいと思うのですが、すごく大切な前提を伝えておくと、「自治体によって異なるのでちゃんと自分で調べてほしい」ということです。

【せいじ】あ、けっこう異なるんですか?

治療内容によって助成金額はかわる

【先生】基本的な申請方法や、助成対象となる治療パターンは同じなんですが、金額が異なったりします。先ほどの「東京都は所得制限が905万円になる」という話と同じですね!

【せいじ】なるほどなるほど。ちなみに「助成対象となる治療パターン」とはどういうことですか?

【先生】まずはそこから説明しますね! 体外受精や顕微授精などの治療は「卵胞を育てる」「卵子と精子を採取する」「受精させて培養する」「移植する」などの何段階かに分かれて進めていきます。そのときに、複数個の受精卵ができた場合は、移植しない受精卵は凍結保存することもあるんです。

そこでイメージしてほしいのですが、AさんとBさんがいて、Aさんは「卵胞を育て、採卵し、受精卵を移植する」という治療を行い、一方でBさんは「以前凍結していた受精卵を融解し、移植する」という治療を行った場合、二人が今回の治療で実際にかかった費用は異なるはずなんです。

吉川雄司著、月花瑶子監修『やさしく正しい妊活大事典』(プレジデント社)

【せいじ】たしかに、その場合は異なりそうですよね。Aさんの方が治療費はかかっていそうです。

【先生】ですよね。体外受精や顕微授精はいくつかの段階に分かれるため、助成金を申請するときも「どこからどの範囲の治療を申請するのか」が人によって変わってくるんです。なので申請するときの「パターン」が分けられており、それによって助成金額も変わってきます。

【せいじ】な、なるほど!

【先生】ま、実際に申請するときは病院が説明してくれますから、そんなに詳細まで把握できていなくて大丈夫です!