小満の時期に多くなる「高血圧」の対処法

「タイプ別・高血圧の原因」

この時期は活動が活発となるため、体内のあらゆるところに栄養や酸素を送らなければならず、心臓に負担をかけやすくなります。特に、心臓は活動時以外でも、不安やストレスによってもその働きを高めることから、安静にしていても心臓が休んでいるわけではないので、生活のコントロールが何よりも重要となります。

特に、一生懸命頑張りすぎている頑張り屋さんタイプの人は、休んでいると思っても実はリラックスできていません。カラダだけでなく、ココロを落ち着かせ、全身の力を抜いてカラダのスイッチをOFFにしましょう。

生活習慣タイプの人は、生活リズムが悪く、心臓に負担がかかりやすい状態になっています。まずは生活のリズムを整えることからはじめましょう。

年齢による加齢タイプの人は、実際の活動に必要な体力がなく、エネルギーが消耗されています。運動を行い、基礎体力を上げましょう。

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「タイプ別・血圧コントロール方法」

頑張り屋さんタイプの人は心身ともに硬く、リラックスできていない可能性があるため、ハーブを活用し、リラックスしてみましょう。それとともに、深い睡眠を心がけましょう。特に不安・緊張が強いときには、カモミール、レモンバーム、ラベンダーなどが効果的であり、特にカモミールはベンゾジアゼピン系の抗うつ薬と似た効果があることが知られています。

生活習慣タイプの人は、生活リズムが悪いことが原因です。生活リズムを整えるには、寝る時間と食べる時間を毎日一定(1時間前後の範囲に収める)にすることが大切。特に就寝と起床の時間をコントロールすることは、カラダのリズムをつくるうえではとても大切です。理想的には23時には就寝し、1日7時間の睡眠時間を確保するよう工夫しましょう。また、食事の時間も重要です。しっかり食べなくてもよいので、お腹に何かを入れる時間を一定にして、リズムを整えましょう。

最後に加齢タイプの人は筋肉を鍛えることが大切です。特に体幹の筋肉が少なくなっていることから、バックブリッジという胴回りの筋肉を鍛える運動や、腰方形筋(ようほうけいきん)のストレッチが効果的です。足を曲げた状態で上向きに寝てもらい、足とお腹のラインが真っすぐとなるように、お尻を浮かせ10秒間キープ。このとき、お腹に力が入っていることがポイントです。

 
バックブリッジ

1.両膝を立てて、仰向けに横たわり、お尻だけを軽く浮かせる。2.次にお尻、腰、背中と浮かす範囲を増やしていく(肩甲骨と肩で床を押すように背骨と胸を押し上げる)。ヒザから肩まで一直線になるように意識しながら10秒間キープ。(10回を目安に行う)

腰方形筋のストレッチ

1.真っ直ぐに立ち、両手を頭の上で組む(片方の手首を掴んでもよい)。2.そのままカラダを真横に倒し、脇腹を伸ばして10秒キープ。(左右5回ずつ)

小満は、夏が深まる導入部分で、色々なものが活発に動きはじめるため、全身のあちこちで栄養を必要とし、絶えず血液循環が必要な状態になっています。そのため、心臓に負担をかけやすいので、意識的に心臓を休めることが重要です。

リラックスといっても、何もせずに安静にしていることが心臓を休ませるわけではありません。色々なことを考え続けたり、不安や心配を感じるだけでも、心臓は活発に働いているということを覚えておいてください。

「小雨の特徴」

●心身の症状
カラダ:肩こり、めまい、立ちくらみ、動悸・息切れ
ココロ:集中力・気力の低下

●季節に多い症状
高血圧
心身の養生法
ストレッチ、リズム歩行

●食養生に効く食材
カフェインレス(カモミールなどのハーブティ)

●ツボ
風池(ふうち)

写真=iStock.com