抗重力筋を鍛えると、心身ともにリラックスできる

「カラダとココロの養生法」

この時期に大切なことは、心臓のリズムを整え、心身を安定させることです。心臓は緊張したり、不安になると鼓動が速くなり、リラックスしたり、落ち着くと鼓動が遅くなります。また、肩こりなどで筋肉が硬くなると、筋肉内の血管が圧迫され、血管抵抗が増すことから、血液を押し出す力が強くなり、結果、血圧が高くなります。

心臓のリズムを整えるには深呼吸をし、心臓に戻ってくる血液が一定リズムになるようなリズム歩行が重要となります。また、筋肉をほぐすことで、血液の循環をよくすることも大切なため、筋肉のストレッチも重要です。

なお、筋肉のなかでもストレスに影響を受けやすい抗重力筋(僧帽筋・大胸筋・ハムストリングス・腓腹筋・ヒラメ筋など)が緩むと、心拍数が下がり、リラックスできることが知られています。

「食養生」

この季節は特にアルコールやカフェインの摂取を控えるようにしましょう。アルコールやカフェインは少量であれば問題ありませんが、摂取量が多いと、鼓動を速くする交感神経が刺激され、心臓に負担がかかります。そのため、興奮作用の少ない、ビタミンやクエン酸などを多く含んだオレンジジュースやトマトジュース、緑茶、ハーブティなどがいいでしょう。

「お勧めのツボ」

この時期にお勧めのツボは、風池(ふうち)です。風池は後頭部にあるツボですが、血圧を下げるだけでなく、頭痛や肩こり、目の疲れにも効果的です。また、自律神経を調整するツボとしても知られています。

風池の場所は、髪の生え際の真ん中のへこんだ部分をはさんだ左右にあり、イタ気持ち良い程度に、5秒圧迫し3秒離す刺激を、左右10回程度行います。血圧が安定している人は押しても痛くはないので、痛い人や押して気持ちが良い人は血圧が高く、ストレスを感じている証拠かもしれません。血圧のバロメータとして、1日何回か押して確認することが大切です。