自社株買いをほったらかして、気づけば資産の大部分が株!

▼ほったらかし投資 CASE2
Bさん 42歳(45歳の夫、1歳の子どもと3人暮らし)
世帯年収●約1200万円 預貯金●約250万円 その他の投資資産●約846万円
毎月自社株を積み立てていて、気づけば結構な額に。株主優待目的で個別株もいくつか買っており、気づけば資産は株だらけ。今は利益が出ているものの、このままで大丈夫なのか少し不安。

株で教育資金を準備する発想は捨てる

Bさんは給与天引きで自社株を買い続け、総額630万円ほどに。通常の株取引と違い、所定の手続きをしないと売れないため、面倒でほったらかしてしまったという。

最近の日本株市場は好調であり、おかげでBさんの保有株もトータルでプラス。しかし「これがいつまで続くかはわかりません。株は価値がゼロになることもあるハイリスク資産ですから」と横山さん。

「Bさんは小さいお子さんの教育費とともに、そろそろ老後資金も貯め始めたほうがいい年代。どちらもいずれ必要になるお金なので、ある程度リスクを抑えつつ、コツコツと準備したいところ。『子どもの進学のタイミングで手持ちの株を売ればいい』と思うかもしれませんが、売りたいときその株が都合よく値上がりしているとは限りません。株は好調な今のうちに大部分を手放すのがおすすめ」

長期的な資産形成を少しずつ進める場合、やはり投資信託の積み立てが最適だと横山さんは言う。

「Bさんの投資の元手は400万円ですが、基本は毎月の家計からも投資のお金を捻出しましょう。相場が急落したところで買い増しする資金として、証券口座に余裕資金を入れておくといいのでは」