【Part 2】開業前に考えておくこと
やりたい事業を実現するために、まずはプランを練りましょう。事業にはいろいろなモノや人脈、お金が必要になります。綿密に計画を立てることが成功への第一歩です。
まずは何から始めればいいの?
最初にすることは事業コンセプト、提供したいものを決めること。これが事業計画の基本になります。
まずは事業のウリを考えてみましょう。商品の内容や質、雰囲気やテーマなど、他社との差別化につながるポイントを1つ決めるのです。
次は優先順位をつけながら、条件の整理を。たとえば、収納コンサルタントの人が、ウリを「ワーキングマザーがラクにできる収納提案」にしたとします。にもかかわらず、おしゃれさを優先して複雑な収納方法を提案しても、支持を得るのは難しいかもしれません。事業のウリを最大限に活かせるよう何を優先すべきなのかを考えることが大切です。
そして最後に、「誰に・何を・どのように」届けるのかを明確にしながら、コンセプトをまとめます。一貫性のある事業計画が立てられるかで、事業の成功度が変わるので、時間をかけてでも取り組みましょう。
事業計画の立て方にコツがあれば教えて!
事業計画を立てるうえで把握しておきたいことがあります。それは、ビジネス上の自分の強みと弱み。自分がすでに「持っている財産」と「足りない財産」を洗い出すことで、強みと弱みが見えてくるのです。ここでいう財産とは、「ヒト・モノ・スキル・カネ」の4つに分けられます。
事業を運営していくには、どれだけの人脈(ヒト)を持っているかが重要なポイント。人脈があれば、いろいろな場面で助けてもらえることがあるはずです。ほかにも事業には、オフィスや機材(モノ)、専門知識や技術(スキル)、またそれらを手に入れるための資金(カネ)が必要になります。
これら4つの角度から強みと弱みを分析するのですが、そこで役立つのが事業計画書。何度も書き直すことで、自分の事業に必要なものが具体的に見え、全体像が把握できます。
事業計画書は、金融機関から融資を受ける際にも、審査の判断材料になる重要な書類。「日本政策金融公庫」のホームページ上で「創業計画書」というひな型が無料配布されているので、まずはそれを利用して自分なりに作成してみましょう。