自分で調べすぎて、治療がうまくいかない!?
「がんや難治性の病気になるほど、深く調べる方が多くなります。それはそれでもちろんいいことですが、なかには自分で得た知識で凝り固まって独自の理論を持つ方、医師の診断に懐疑的、否定的になる方がいます。そうなると、後々の治療がうまくいかないことも少なくありません。病気に関する疑問があれば、直接医師に聞いてもらえば、その方の症状に合った正しい情報を提供することができます」(眞鍋医師)
自分の知識を振りかざして医師を信用しないのはNG。反対に、医師に任せきりの依存型でもよくない。医師を信頼しながら、大事な局面ではきちんと自分の意見を主張し、最終的な判断は自分がする。こういう患者は、医師からも好感が持たれそうだ。
医師のモチベーションが上がる患者になるには?
相手がどんな患者であろうと公平に平等に診療すること。ドクターは大学の医学部での6年間、徹底的にそういった教育を受けている。また、日本には国民皆保険制度が敷かれていて、誰もが同じ医療を受けられ、基本的な診療に差は出ないはず。
そうはいっても、ドクターだって人間。その気にさせ、「この人を治してあげたい」とモチベーションを上げられる患者になるには、どうしたらいいのか?
自分の症状を「プレゼン」しよう
そのためには、「まずは自分の症状をいかに的確に、正確に伝えられるか」が重要だと、両者は強調。
●いつから症状が始まったか?
●いろいろな症状があるのなら、どの症状が一番辛いのか?
●その症状に対して、ほかの医療機関で診療を受けているか?
●薬を服用しているか? また、その薬の名称は何か?
以上のようなことをメモして、きちんと説明できるようにしておくこと。病気に関係ないことを脈絡なく話し続け、基本的なところが整理できていないと時間のロスを生み、忙しい医師のやる気をそぐことになりかねない。いわば、「自分の病気のプレゼン力」を高めておくと、診療がうまくいく可能性が高い。
また、診療中のやり取りをメモして、忘れないようにすることも必要だ。場合によっては、ICレコーダーやスマートフォンでの録音も可。「ただ、発言を記録するのは、医師に対して軽い圧迫感を生むので、メモのほうがいいでしょう。メモを取ると『もう1度言ってもらえませんか?』と言いやすいし、医師もわかりやすくゆっくりしゃべってくれます」(おのころさん)