信頼できるかかりつけ医を選ぶ方法は?
一口に病院といっても、ベッド数などによって呼称が違う。19床以下が診療所やクリニック、20床以上が病院、このうち、100床以上が主に総合病院、400床以上で先端的な医療を行うのは特定機能病院だ。
日本人にはなぜか大病院信仰があるが、規模が大きくなるほど予約が取りづらかったり、担当医がコロコロ替わるなどのリスクもある。だから、予約しやすく信頼できる「かかりつけ医」を探すことに時間をさいたほうがベター。そこで重篤な病気が見つかった場合、カルテを時系列にしっかり把握している医師の目を通して、より高度な機能を持つ病院を紹介してもらえば問題ない。特に、30~40代の女性はライフステージの変化にそなえた、婦人科などのもう1人のかかりつけ医がいると安心だ。
ご近所情報が、役に立つ
「自宅や職場の近所など、ご自身の生活圏で見つけるのがベストですね。医師への評価に関しては、地元の“ご近所情報”ほど正確なものはないかもしれません。もちろん、最終的に、医師との相性は、自分の目で確かめて」(おのころさん)
「話をきちんと聞いてくれて、信頼関係を築ける医師を選ぶとよいと思います」(眞鍋医師)
院内やスタッフの雰囲気も、「目で見て確認すべき点」だとおのころさんは言う。
「玄関のスリッパが散らかっていたり、トイレの掃除が行き届いていないようなところは少し考えましょう。受付や看護師さんの私語が多いのも要注意。医師や経営者の教育がなっていない証しです」
病気についてどこまで勉強するべき?
もし自分が抱えている症状について何科にかかっていいか不明なときは、住んでいる地域の役所の健康課などに問い合わせて、受診相談ができる窓口があるかどうか確認できる。
また、インターネットによって、一般の人でもさまざまな知識をいつでも簡単に得ることができる。その気になれば、病院からCTやMRIなどの画像結果をもらい、その見方もネットで得られてしまう。病気に関してきちんと勉強することは必要だが、その弊害もなきにしもあらず。
「患者が今かかっている病気について知りたいことといえば、病気の原因、成り立ちや診断についてではなく、治療法です。しかし、一足跳びにそれを求めると、情報の集め方に偏りが生じます。ネット上に躍る“画期的治療法!”といった言葉に目を向けがちになり、玉石混交の情報に翻弄(ほんろう)され、逆に混乱してしまいます」(おのころさん)