最初に共通体験を思い出し、五感も共有することで、相手との距離がぐっと縮まります。ですから人と会う前は準備が必要です。今日会う人と、この前はいつ、どこで会ったか、どんなことをして、どんな共通体験をしたか、しっかりと思い出しておきましょう。それを雑談の始めに伝えるのです。中の話題に入っていくのはそれからです。

終わりは次回予告で、関係が続くことを伝える

始めと同じぐらい大事なのが、終わりです。終わりは“次回予告”です。つまり「次は○○に会いましょう」「今日習ったことを来週、試してみますね」などと、その人間関係における予告ということ。この関係はここで終わらずに続くものですよ、と伝えるためのものです。テレビドラマの最後にある次週予告と同じですね。情報番組ではアナウンサーがこのようなせりふで最後をしめます。

「明日の放送では、今が旬の○○についておすすめのお店を紹介します。明日も9時にお会いしましょう」

最後に雑談の中身についてです。お伝えしたとおり、話題そのものはあまり重要ではありません。趣味のことだろうが、最近見た映画のことだろうが何でもいい。大事なのは「より物理的に近い距離を何回も」です。心理学では、これを“単純接触効果”といいます。

人というのは、より近い距離で、より多く会った人に親近感を抱くという原則があります。ですから、最初に「前に会ったときはこうでしたね」と、共通体験で前の接触を思い出してもらうことは伏線になっているのです。

「より近い距離で」という意味で言うと、雑談するときの位置もポイントです。対面より横のほうが距離は近くなります。食事の席などで距離を縮めたい人がいたら、対面ではなく横に座りましょう。もし対面になってしまったら、意識的に距離を縮める場面をつくります。