財務や会計について自分自身が話す機会はなかった

最初は社員教育などの仕事に携わりたくて入社したんです。人事ともそういう話になっていたのに、どういうわけか外勤営業部に配属。号泣しました(笑)。でも、仲間と切磋琢磨(せっさたくま)しながら続けているうちに営業の楽しさがわかり、それなりの成績も残せるように。そんなときに急に広報に異動になったんです。

パソナグループ 専務執行役員CFO 財務経理本部長 仲瀬裕子さん

外勤から内勤に変わって、ずっとデスクに座っているのがすごく苦痛で。でも、メディアに会社をPRするのは、自社サービスの魅力を伝える営業と変わりないなと。そう思えるようになると、広報という仕事にも前向きに取り組めました。

そして、2001年に会社が上場。当時はIRの部署がなく、経営企画部が投資家対応をしていました。私は広報という立場で、経営企画部と連携しながらいろいろな資料作成に関わることに。でも、パワーポイントのビジュアルや会社の理念、戦略の部分を見ていたにすぎませんでした。

財務のパートは経理部などの専門の人が担当してくれていたんです。メディアの方に対しても、経営企画部のCFOの横にいて取材対応するくらいで、財務や会計について自分自身が話す機会はありませんでした。