子供の有無、子供の年齢で貯蓄に回す「%」が変わる
積み立てをはじめる際に悩みがちなのが、いくら積み立てるか。畠中さんはイマドキの考え方として「少し背伸びした額」を勧める。
「お給料が毎年順調に増えれば積立額を増やしていけますが、実際には、あまり増えない、支出が増えてきた、などを言い訳にそのままの額に定着してしまいがち。とくにお子さんがいると教育費の負担がどんどん増えていくので、積立額を増やすのは難しいともいえます。はじめから、ちょっと多いかな、と思う額にして、支出が増えても頑張ってその額をキープする、というほうが貯まりやすいでしょう」(畠中さん)
具体的な目安は図のとおり。
子どもが2人以上いるファミリーなら手取り収入の10%、ディンクスなら15~20%、シングルで実家暮らしなら40%など、状況により適切な目安が異なる。すでに積み立てをしている人も、金額の再考を。
自信がなければ、「まずは無理のない金額でスタートしましょう。ためらってスタートが遅くなるより、少額でもいいから早くはじめることが大切です」と、野尻さん。少しずつでも積立額を増やせるよう、「あぶり出し貯金」を提案する。1週間分のレシートをストックして見返し、買わなくても済んだものや、思い出せない支出をあぶり出し、月に数千円あれば、その分、積立額を増やす。我慢して節約というのではなく、満足度が低い支出、費用対効果が低い支出を抑える、というスタンスで。しっかり考えてお金を使う習慣が身に付けば貯まりやすくなる。
資格取得などでお金がかかるとき、産休や育休で収入が減る時期など、どうしてもやりくりが難しければ額を減らすのもアリ。柔軟に考えること、休みを挟みながらも継続していくことが、お金を増やすための大原則だ。自分の将来へ仕送りするつもりで、積み立てをはじめよう。