「日経平均株価指数の算出に使われる会社が出す18年度の利益(当期純利益)予想を平均すると、1株当たり1789円。この1株当たりの利益に対して、株がどのくらい買われるかという予想が、日経平均株価の予想になります。これまで過去5年間平均して、1株当たりの利益の15.5倍まで買われてきましたが、過去5年間よりも、もう少し買われ、16.8倍まで行きそうだと考えられます。以上のような業績予想をもとに適正な株価を算出すると、3万円が妥当です」(広木氏)
景気は完全に追い風。米国の利上げの影響も限定的か
一方、野村證券エクイティ・マーケット・ストラテジストの若生寿一さんは18年の株価を「2万2500円から2万5000円」と予想する。増益率を5~10%と見積もり、13~15倍まで株が買われるというイメージだ。
若生さんも、16年頃から世界的に景気回復が進んでいると指摘。これを背景に「17年11月末時点で、日本企業の業績は全般に当初の予想を上回っています」。
さらに物価や賃金を上げるため、先進国を中心に金利を下げる金融緩和が長期間行われている。いわば物価を上げる「アクセルを踏んでいる」状態だ。低金利であれば企業も設備投資がしやすく、業績も上げやすい。
これらの条件から「現在は適温相場といって、過熱でも、冷えこんでもない、ちょうどよい相場で、18年は株価も順調に上がりやすい環境にあるといえます」。