月経中は子宮頸がん検診の精度が落ちる

女性にまつわる健康診断のポイントについて、ドクタートラストの保健師である川添春菜さんに話を聞いた。

今後は乳がん検査の苦痛もなくなるかも。(乳房専用PET装置「Elmammo Avant Class」)

まず、受診前の注意事項。「理想は食後10時間空けてほしい」と川添さん。これは食事の影響で中性脂肪と空腹時血糖の値が高く出るため。同様に、飲酒も肝機能、尿酸、中性脂肪、空腹時血糖の値に影響するそう。

また、問診票には正確に答えること。治療中の病気や既往症、アレルギーの有無はもちろん、レントゲン検査があるため妊娠の可能性が少しでもある場合は、きちんと申告しよう。受診時期は、可能であれば月経後に。月経前は、乳がん検診のマンモグラフィー(乳房X線検査)で痛みを伴うことがあり、また、月経中は子宮頸(けい)がん検診の精度が落ちるからだ。

では、年代別に見つかりやすい所見は? 「20~30代では甲状腺異常(バセドー病)、子宮頸がん、子宮筋腫、子宮内膜症、貧血。40~50代では乳がん、子宮体がん、卵巣がん、骨粗しょう症。60代以降では骨粗しょう症、女性ホルモンであるエストロゲン減少による動脈硬化が多い」と川添さん。そのほか、甲状腺ホルモン値の測定や、子宮内膜症などの婦人科系疾患や子宮体がんを見つける手がかりになる血液検査による腫瘍マーカー(CA-125、CA19-9)の検査、骨密度検査をオプションで受けるのもよいそう。

将来、妊娠を希望する人は、ブライダルチェックを受けるのも◎。子宮・卵巣検査、感染症などを調べる検査内容になっている。「妊娠に影響する風疹、ムンプス、トキソプラズマの抗体価も調べておけばより安心です」