企業の経営幹部や管理職を養成する講座では、どんな本をすすめているのか。雑誌「プレジデントウーマン」(2018年1月号)では4社に取材。今回は、コンサルティング企業のシグマクシスが新入社員全員に贈っているという12冊を紹介しよう――。

シグマクシス

「最低限このぐらいの知識は身につけてほしい」

コンサルティングサービスのベンチャー企業として誕生してから約10年。2017年11月には東証1部に上場し、新卒を約50人採用と好調のシグマクシス。ここに入社した新人たちがまず目にするのは、自分の席に積み上げられた“本の山”だ。

(左)コンサルタント 田中優樹さん(中)コンサルタント 張 惠媛さん(右)デジタルフォースシェルパ マネージャー 細川 渉さん
新人に贈られる「入社祝い」
▼『人間 この信じやすきもの』

トーマス・ギロビッチ 新曜社/2900円
▼『ワーク・シフト』
リンダ・グラットン プレジデント社/2000円
▼『リーンスタートアップ』
エリック・リース 日経BP社/1800円

「一人ひとりの席に12冊ずつドーンと積んであるので、皆ビックリした顔をしますよ。当社では、これらの本を入社祝いと呼んでいます」

そう笑うのは、人財開発を担当する植村ルミさん。コンサルタントを目指すなら、最低限このぐらいの知識は身につけておいてほしい――そんな思いを込めてじっくり選んだ本を、毎年自分たちの手で新人の机に積み上げている。

ただ、これらの本は読むように言われることも、後でレポート提出を求められることもない。本から何を得るか、それをどう生かすか、もっと言えば実際に読むかどうかまで、すべて本人に任されている。