×あるあるNG資料

【bad!】文章を読まないと結論がわかりづらい
説明文が多すぎます。相手に文章を読ませてはいけません。1スライド20秒以下で理解させることが鉄則。最後に結論を配置した構図もNGです。これだと全部読み込まないといけないので、プレゼン中に話を聞いてもらえない可能性があります。
【bad!】図はスライドで眺めたときに目で見える大きさに
説得力のあるプレゼンのためにはデータは重要。しかし、1枚のスライドにいくつもグラフを入れてしまうと、相手は一瞬で理解できません。基本は「1スライド・1グラフ」と考えてください。グラフを小さく表示することも避けましょう。
【bad!】要点が不明瞭。盛り込む内容を精査して
「今期開発 リリース評価」の左側の棒グラフは、すべて同一色で、数字も強調されていない。横軸の数字も不要。情報を入れすぎると、伝えたいことがボヤけてしまいます。右側は項目別にまとめてはいますが、全体の正解率を読み解くのに時間が必要。

<山田さんの資料づくりのコツ>
▼ひとりで抱え込まず客観的にチェックしてもらう
的確で無駄のない資料づくりを目指すには、客観的な視点も必要。自分ひとりで抱え込まずに、できるだけ社内で共有するようにしているそう。「ポイントごとに直属の上司に何度か提出し、改善や修正を重ねることで良い資料ができあがります」(山田さん)
▼セミナーや専門書などで知識をブラッシュアップ
エクセルやパワーポイントの使い方など、資料作成のノウハウを常に磨きあげている。専門書を読むことはもちろん、週末は社会人向けのセミナーに参加、「Schoo」というオンライン動画学習サービスでエクセル術を学んだことも。知らぬ間に便利な機能が増えていることもあるので、定期的なチェックが欠かせない。
▼下書きはノートタイプのホワイトボードを使用
資料をつくるときは事前準備を十分に行う。どんなデータが必要なのか、どの会社にデータ収集を頼むかなど、思いついたことはその場ですぐに書き出すように。山田さん愛用のノートはホワイトボード仕様。簡単に文字を消したり、上から書き足したりできるので、会議の場でも重宝しているとか。
山田麻知子
NTTコミュニケーションズ アプリケーション&コンテンツサービス。新規ビジネスの開発や映像コンテンツのPRなどを経て、アプリケーションサービス企画の部署へ。自動家計簿サービス「Kakeibon」のアプリケーションの開発に従事。
 
前田鎌利
監修プレゼンテーションクリエイター/書家。ソフトバンク在職中、孫正義氏の後継者育成機関の第1期生に選考され1位を獲得。孫氏のプレゼン資料づくりも数多く担当した。著書の『社内プレゼンの資料作成術』シリーズは11万部を超えるベストセラー。
 

編集=福田 彩 撮影=真板由起