データを数値化するための下準備が重要

NTTコミュニケーションズが提供するインターネット上の自動家計簿サービス「Kakeibon」。パソコンやスマホで簡単にお金の管理ができる。山田麻知子さんはこの開発メンバーのひとりだ。

「制作や運用にかかるコストやサービス仕様、企画・検討内容を資料にまとめ、事業報告書を作成しています。多いときで月に2、3件つくることも。エクセルやパワーポイントなどの勉強が欠かせません」

利用者のアンケート調査など実データを扱うため、数値を円グラフや棒グラフで見せることも多い。

「報告書は、集めたデータを数値化するための下準備が重要。スピーディーでわかりやすい資料づくりのために、たとえばテキストマイニングのソフトを探すなど、優れたものを積極的に利用して日々の資料づくりに役立てています」

▼プレゼンテーションクリエイター 前田鎌利さんが資料を判定

◎ピカピカOK資料

【good!】メッセージが簡潔。結論が頭にくる構図もいい
開発の目的は何なのかが一目瞭然。説明の文章をあえて書かずに、キーメッセージのみを明記しています。1スライド20秒以下で理解できることが理想なので、結論がすぐに相手に伝わりやすい代表的な例でしょう。スライドの上に結論、その下に図という構図も◎。
【good!】大きなフォント使いでポイントが伝わりやすい
ロジカルな資料は数字のフォントサイズを大きくすることで、スライドのキーメッセージがよく伝わります。フォントサイズは50以下だとインパクトに欠けるため、50~200にすると良いでしょう。下の資料では左側の棒グラフの軸を取り、極力情報を減らしたのも評価できます。
【good!】色を多用せずワンカラーのグラフが○
山田さんのつくったグラフは色を多用していません。一見、色別にしたほうがわかりやすいように思いがちですが、さまざまな色を使うと、何を強調したいのかが不明瞭になります。棒グラフや円グラフでも同じルール。グラフはワンカラーかグラデーションで色づけしましょう。